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目的
女は名をルルッタラと言った。エスペラントの音ではない。他に言語があるのかと聞いたら、そんなものはないと答えた。
ルルッタラは、自分の出したもので俺の下着を汚したと言い、胸に巻いていた布を俺の腰にしてくれた。だから自分は裸だった。負けたから構わないと言う。脛当て、小手当はしているので、奇妙な格好だ。
俺の手は引いていても、もはや、ただ繋いで歩くふうだった。寧ろ、女が寄りかかり、俺が自分で進んでいるのだった。
ルルッタラは、俯き加減にむっつりと黙っていた。しかしこちらが何か尋ねれば、慌てて短く答えてよこす。
今なら、ここがどこで、俺がどうされようとしているのか、聞き出せると思った。
ところが、先にルルッタラが質問して
「Sed, vi, kiel vi nomiĝas? Ĉu vi ne volas forkuri de mi ? Mi ne postiru por kapti vin plu kaj mi povus montri al vi la sekuran vojon. 」
(それはそうと、お前、名前はなんだ? 私から逃げていかないのか。追うつもりもないし、安全な道も教えてやる。)
全く負けを認めて素直になっている。俺は答えて言った。
「Mia nomo estas Juuĝi. Mi sekvu vin, ĉar mi mem ne scias, kial mi estas ĉi tie, nek kiel mi povas reveni hejmen. Kompreneble mi foriros, se vi volas mortigi min. 」
(名前は由自。付いていくよ。自分でもなんでここにいるのか分からないし、帰り方もだ。勿論、殺す気なら逃げるけどさ。)
「Ne, vi neniel estos mortigita. Tamen, 」
(殺されることは絶対にない。けど)
「Tamen? 」
(けど?)
「Vi fariĝos unu sklavo. Libera sklavo por la tuta nacio kiel edzo de la reĝino. 」
(お前は奴隷になる。女王の夫として、全国民のための自由奴隷に。)
「Kio estas tio ? 」
(なんだ、それは?)
「Vi vidos. Vi estos komplete libera kaj ankaŭ havos potencon kiel la reĝino, krom unu devon. 」
(じきに分かる。義務を一つ除けば、お前は全く自由で、女王と同じ権力も持つんだ。)
ルルッタラは、ふと立ち止まり、腰の布を捲った。俺の出したものが脚に流れてきていた。
「Tio estas la spermo de viro. 」
(それは男の精子だよ。)
俺が指摘したら
「Mi ne sciis, ke viroj pikas kiel vespoj. Mi ne povas eniri tiel en la kastelon. Mi prenis spermon, kiu estus donota unue por la reĝino. 」
(男が蜂みたいに刺すなんて知らなかった。これでは城に入れない。私は、最初に女王に渡るべき精子を取ったんだ。)
そう言うと涙をこぼし始めた。俺はルルッタラが愛おしくなりつつも、泣き顔にまた興奮してきて、その場に膝をつかせてから、即、背中に乗って犯してしまった。されながら、この若い娘は、わんわん泣いた。
そのあと、途中の川沿いにできている美しい淵で俺たちは体を洗った。ルルッタラの腹の中も俺は指で拭ってやった。
上がってルルッタラは一層おとなしく、俺たちは互いに初恋の恋人同士のような気分だった。
ぽつりぽつりとルルッタラが言った。
「Unu devo. Ĝi estas, naskigi infanojn de la nacio, aŭ pli bone diri, ejakuli ĉiutage. 」
(義務というのはな、国民に子を産ませることだ。もっと言うなら、毎日射精することだ。)
「Kia aĝo la reĝino estas? 」
(女王って、幾つなんだ?)
「Dudek unu. 」
(二十一。)
「Ne kredeble! 」
(信じられない!)
森を抜けた直後、俺たちの前に、あまりにも大きな、石造りの、しかし一階建ての青緑色の建物が忽然と現れた。背後には町が広がっていた。
ルルッタラは、自分の出したもので俺の下着を汚したと言い、胸に巻いていた布を俺の腰にしてくれた。だから自分は裸だった。負けたから構わないと言う。脛当て、小手当はしているので、奇妙な格好だ。
俺の手は引いていても、もはや、ただ繋いで歩くふうだった。寧ろ、女が寄りかかり、俺が自分で進んでいるのだった。
ルルッタラは、俯き加減にむっつりと黙っていた。しかしこちらが何か尋ねれば、慌てて短く答えてよこす。
今なら、ここがどこで、俺がどうされようとしているのか、聞き出せると思った。
ところが、先にルルッタラが質問して
「Sed, vi, kiel vi nomiĝas? Ĉu vi ne volas forkuri de mi ? Mi ne postiru por kapti vin plu kaj mi povus montri al vi la sekuran vojon. 」
(それはそうと、お前、名前はなんだ? 私から逃げていかないのか。追うつもりもないし、安全な道も教えてやる。)
全く負けを認めて素直になっている。俺は答えて言った。
「Mia nomo estas Juuĝi. Mi sekvu vin, ĉar mi mem ne scias, kial mi estas ĉi tie, nek kiel mi povas reveni hejmen. Kompreneble mi foriros, se vi volas mortigi min. 」
(名前は由自。付いていくよ。自分でもなんでここにいるのか分からないし、帰り方もだ。勿論、殺す気なら逃げるけどさ。)
「Ne, vi neniel estos mortigita. Tamen, 」
(殺されることは絶対にない。けど)
「Tamen? 」
(けど?)
「Vi fariĝos unu sklavo. Libera sklavo por la tuta nacio kiel edzo de la reĝino. 」
(お前は奴隷になる。女王の夫として、全国民のための自由奴隷に。)
「Kio estas tio ? 」
(なんだ、それは?)
「Vi vidos. Vi estos komplete libera kaj ankaŭ havos potencon kiel la reĝino, krom unu devon. 」
(じきに分かる。義務を一つ除けば、お前は全く自由で、女王と同じ権力も持つんだ。)
ルルッタラは、ふと立ち止まり、腰の布を捲った。俺の出したものが脚に流れてきていた。
「Tio estas la spermo de viro. 」
(それは男の精子だよ。)
俺が指摘したら
「Mi ne sciis, ke viroj pikas kiel vespoj. Mi ne povas eniri tiel en la kastelon. Mi prenis spermon, kiu estus donota unue por la reĝino. 」
(男が蜂みたいに刺すなんて知らなかった。これでは城に入れない。私は、最初に女王に渡るべき精子を取ったんだ。)
そう言うと涙をこぼし始めた。俺はルルッタラが愛おしくなりつつも、泣き顔にまた興奮してきて、その場に膝をつかせてから、即、背中に乗って犯してしまった。されながら、この若い娘は、わんわん泣いた。
そのあと、途中の川沿いにできている美しい淵で俺たちは体を洗った。ルルッタラの腹の中も俺は指で拭ってやった。
上がってルルッタラは一層おとなしく、俺たちは互いに初恋の恋人同士のような気分だった。
ぽつりぽつりとルルッタラが言った。
「Unu devo. Ĝi estas, naskigi infanojn de la nacio, aŭ pli bone diri, ejakuli ĉiutage. 」
(義務というのはな、国民に子を産ませることだ。もっと言うなら、毎日射精することだ。)
「Kia aĝo la reĝino estas? 」
(女王って、幾つなんだ?)
「Dudek unu. 」
(二十一。)
「Ne kredeble! 」
(信じられない!)
森を抜けた直後、俺たちの前に、あまりにも大きな、石造りの、しかし一階建ての青緑色の建物が忽然と現れた。背後には町が広がっていた。
更新日:2018-06-29 17:59:00