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ビビデとバビデ
ピロンとチェッカーとトンデモンが、村の人々に警報を伝える仕事を終えての帰り道、また例の声が聞こえてきた。
“ビビデバビデ、ビビデバビデ、ビビデバビデ”
「ほらまた聞こえてきたぞ。
今度こそは正体を見極めてやるぞ。
いったいどこに居るんだ、出て来いよ」
チェッカーは脅すような声で言った。
すると声は消えてしまった。
「だめよ、チェッカー、そんな恐い言い方をしたら誰でも隠れてしまうわよ。
相手は悪ものではないかもしれないじゃないの」
「でも何度も何度も声だけで、まるで僕たちをからかっているみたいじゃないか?」
「ピロンの言うとおりだよ。
わしが変わりにお願いしてみよう」
トンデモンは咳払いをして、アーアーアーアーアーアーアーと音階で声を整えてから言った。
「もしもし、どなたかは存じませんが、わしらは何度もあなたの声を耳にしました。
今度はぜひあなたを見たいと思っているのですよ。
どうか出てきてくださいな。
お願いします」
“ふん、そんなことで出てくるもんか”とチェッカーは思ったが、驚いたことに、なんと小さなものが三人の目の前に現れたのだった。
それはジンジャーブレッドの人形のように見えた。
しかも一人ではなくて二人が手を繋いで、きょときょととみんなの顔を見回していた。
唖然として彼らを見つめているピロンたちに、小さなものたちは口を開いた。
“ビビデバビデ、ビビデバビデ、ビビデバビデ”
「ほらまた聞こえてきたぞ。
今度こそは正体を見極めてやるぞ。
いったいどこに居るんだ、出て来いよ」
チェッカーは脅すような声で言った。
すると声は消えてしまった。
「だめよ、チェッカー、そんな恐い言い方をしたら誰でも隠れてしまうわよ。
相手は悪ものではないかもしれないじゃないの」
「でも何度も何度も声だけで、まるで僕たちをからかっているみたいじゃないか?」
「ピロンの言うとおりだよ。
わしが変わりにお願いしてみよう」
トンデモンは咳払いをして、アーアーアーアーアーアーアーと音階で声を整えてから言った。
「もしもし、どなたかは存じませんが、わしらは何度もあなたの声を耳にしました。
今度はぜひあなたを見たいと思っているのですよ。
どうか出てきてくださいな。
お願いします」
“ふん、そんなことで出てくるもんか”とチェッカーは思ったが、驚いたことに、なんと小さなものが三人の目の前に現れたのだった。
それはジンジャーブレッドの人形のように見えた。
しかも一人ではなくて二人が手を繋いで、きょときょととみんなの顔を見回していた。
唖然として彼らを見つめているピロンたちに、小さなものたちは口を開いた。
更新日:2018-06-01 21:09:19