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黒の王(竜の王)の情人となる・・黒の王の先読み 予言・・

黒の王の部屋にエリンシアは入る

「黒の王様」うやうやしくエリンシア姫は頭を下げる

「こんな夜分に どうされましたか?王様」

「何 夜遅くに申し訳ないな 姫
どうしても そなたの演奏が聴きたくなってな」

「はい 何か曲のリクエストはございますか?黒の王様」

「では 夜想曲を・・」

「はい 黒の王様」

そして・・

演奏の途中で 黒の王はエリンシアに近づき 腕をつかんだ

「お、王様?」

黒の王の顔をまじまじと見るエリンシア

黒の王の金色の瞳が妖しく光る

その瞳にはまよくがあった・・呪縛の魔法・・

「あ・・」動けなくなったエリンシア
 崩れ落ちそうなった彼女の身体を抱き留め 軽々と抱えて

自らの寝床 大きな天幕付きのベットに横たえる

何を・・?そう言いたかったが 声が出ない

「・・・そなたは 白の宗主の側室だったと聞いている
男がこれから 何をしたいのか・・何を欲しっているのか 
わかるだろう?姫?」

エリンシアの首筋に王の唇が触れて・・そ
して ゆっくりをエリンシアの服を
脱がせてゆく

「や・・」やめてと叫びたかった だが 声は出せない・・

朝・・エリンシアは茫然としたまま 
黒の王付きの侍従に 自室に連れて行かれた・・。

その夜から・・度々・・黒の王は 王妃のいない夜には 
エリンシアを呼び出した
エリンシアは 抗う事も出来ぬまま 一夜を過ごす・・ 

だんだん・・と黒の王との一夜を待ち望んでいる自分に気づく
エリンシア

そんな自分自身にも どうしていいかわからずに戸惑う・・

黒の王妃はまだ何も知らず 王女を伴い エリンシアの元を
訪ねてきては
エリンシアの演奏や会話やお茶会を楽しむ・・

エリンシアは 羽琴の名手・・

よく宴に出るように乞われる・・
白の国の為にも その誘いを断る事はなく

その素晴らしい演奏を披露した・・

ある夜・・
黒の王はエリンシアとの睦言を楽しんだ後で・・

黒の王はポツンと呟いた・・

「私が恨めしいか?姫よ?」

「本当にそなたは 美しい・・金の髪も 
そのオッド・アイの瞳も
その身体も・・・」

エリンシアの唇に王は自らの唇を重ねた後に
また呟く

今度は エリンシアの耳元でささやく

「喜ぶがいい・・そなたが憎むべき私はやがて殺される・・

どうやっても この黒の王国は一度壊れる・・
私が先読みの力を使い この国を維持してきたが・・

どうしても・・抗えぬ・・。

幾度も 生き残る この運命を避ける術(すべ)を探したが・・


生き延びるのは白の国の人質となった黒の王子アーシュランと
王女のテインタルのみ・・

王女テインタルは囚われ、印をされて日陰の道を
歩む事になる・・」

「そなたは 少なくと生き残られる・・
テインタルと同じく囚われてな・・」

「・・しかし・・。」複雑な表情・・


黒の王は 思い出して含み笑いをする
「そなたの実の子供・・エイル、エルトニアは
とても面白い運命をたどる・・。

息子のアーシュランと深く結ばれる運命とは・・な・・。」

とうの昔にエリンシアに触れて、エリンシアの過去を 
そしてエイル、エルトニアの未来を・・

過去見の力と先読みの力で
その運命を知った黒の王、竜の王(ドラゴン・ロード)は
語る・・

それを夢うつつに聞きながら・・

その事を その夜の事を何故かエリンシアは忘れてしまう・・

更新日:2018-05-11 10:21:47

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