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身代わりになる・・故郷 白の国での愛しい人達とのお茶会
昔・・白の国の王族に
羽琴の姫君と呼ばれる美しい姫がいた・・。
金の髪に 青と茶のオッドアイの瞳の姫
その昔・・羽琴の姫君・・エリンシアナは 白の国の統治者である
白の宗主に願い出でて こう言った
「どうぞ 私を・・エイル・・エルトニア姫の代わりに
黒の国へ 行かせてくださいませ」
「エルトニアはまだ幼い子供・・白の王族であれば
誰でも構わないはず・・あの子は大事な私の姉の忘れ形見の子供・・
お願いです!どうか願いを聞き届けてくださいませ」
白の宗主は しばらく沈黙していたが やがて口を開いた
「・・そなたは私の側室の一人・・誰よりも素晴らしいあの扱いの難しい
羽琴を奏でる者・・そうそう 手放すと・・?」
「宗主さま・・どうか・・」
「・・自分の娘は 可愛いか・・」
ハッとして 目を見開いて 白の宗主を見るエリンシア姫
「私が知らぬとでも 思っていたか?羽琴の姫君よ・・
そなたが私の傍に 来る前に 跡継ぎ争いで 私が殺した
私の弟が そなたと恋人同士であった事など 前から知っていた・・
密かに産んだ子供を 子供がいなかった姉夫婦に託して
私に乞われるまま、いやいやながら私の側室になった・・
同じ瞳 オッドアイの瞳・・さすがは親子だ・・。」
「まあ・・良い 幾度抱いても そなたは私に心を決して開かぬ・・
いとまをやろう・・どこへなりとも行くがいい
・・だが、黒の国で何が起ころうとも 私はそなたを助けてやれぬぞ
良いな!」
「はい、仰せのままに 白の宗主様」
そうして・・数日後の事
義兄とその幼い子供であるエイル・・エルトニアが
彼女の居住する屋敷にやって来た
「エリンシア姫様!叔母様!」幼い子供の明るい声
駆け寄り 腕を広げたエリンシアのその胸に抱きとめられるエイル
「まあ!エイル、エルトニア姫」
「エリンシア姫」
「お義兄様・・」呼ばれて 幼いエイルを抱きしめたまま
傍にいた男 エイルの父親に微笑む
「本当に 敵対していた黒の国へ行くのか?」
「はい」
「・・・そなたには 申し訳ないと思っているよ
まさか、エイルが選ばれて 先々の事を思い困り果てていたら
エイルの身代わりになろうとは・・」
「身代わりなんて・・良いのです これで・・」
「私の事は心配なさらないで・・今回は平和条約の対等な取引・・
黒の国からは 黒の王子確か・・名前はアーシュランと言われたかしら?
その御方が 白の国に来られるそうですから・・」
「知ってるよ・・まだ彼も幼い子供で、私が預かる事になっている」
「!まだ幼い子供なのですか?」
「エルトニア、エイルより少し年上らしいが・・
そう年齢は変わらないと聞いている・・
そうだ、黒の王の家族達の絵姿を描いた絵が送られて来た
あとで見せてあげよう それに描かれてるだろうし・・」
「有難うございます 義兄様・・それにしてもエイル、エルトニア姫は
しばらく見ない間に大きくなられましたね・・
この子は両生体だから どちらの性を選ぶのでしょうね」
エイルのオッド・アイ 片方が茶味がかかった金色 もう片方は天上の青・・
可愛らしい整った容姿を ほれぼれと見る
「どちらの性を選ぶとしても 綺麗な子になるでしょうね・・ふふふ」
「お茶とお菓子の準備は出来ていますわ」
「本当?叔母様」
羽琴の姫君と呼ばれる美しい姫がいた・・。
金の髪に 青と茶のオッドアイの瞳の姫
その昔・・羽琴の姫君・・エリンシアナは 白の国の統治者である
白の宗主に願い出でて こう言った
「どうぞ 私を・・エイル・・エルトニア姫の代わりに
黒の国へ 行かせてくださいませ」
「エルトニアはまだ幼い子供・・白の王族であれば
誰でも構わないはず・・あの子は大事な私の姉の忘れ形見の子供・・
お願いです!どうか願いを聞き届けてくださいませ」
白の宗主は しばらく沈黙していたが やがて口を開いた
「・・そなたは私の側室の一人・・誰よりも素晴らしいあの扱いの難しい
羽琴を奏でる者・・そうそう 手放すと・・?」
「宗主さま・・どうか・・」
「・・自分の娘は 可愛いか・・」
ハッとして 目を見開いて 白の宗主を見るエリンシア姫
「私が知らぬとでも 思っていたか?羽琴の姫君よ・・
そなたが私の傍に 来る前に 跡継ぎ争いで 私が殺した
私の弟が そなたと恋人同士であった事など 前から知っていた・・
密かに産んだ子供を 子供がいなかった姉夫婦に託して
私に乞われるまま、いやいやながら私の側室になった・・
同じ瞳 オッドアイの瞳・・さすがは親子だ・・。」
「まあ・・良い 幾度抱いても そなたは私に心を決して開かぬ・・
いとまをやろう・・どこへなりとも行くがいい
・・だが、黒の国で何が起ころうとも 私はそなたを助けてやれぬぞ
良いな!」
「はい、仰せのままに 白の宗主様」
そうして・・数日後の事
義兄とその幼い子供であるエイル・・エルトニアが
彼女の居住する屋敷にやって来た
「エリンシア姫様!叔母様!」幼い子供の明るい声
駆け寄り 腕を広げたエリンシアのその胸に抱きとめられるエイル
「まあ!エイル、エルトニア姫」
「エリンシア姫」
「お義兄様・・」呼ばれて 幼いエイルを抱きしめたまま
傍にいた男 エイルの父親に微笑む
「本当に 敵対していた黒の国へ行くのか?」
「はい」
「・・・そなたには 申し訳ないと思っているよ
まさか、エイルが選ばれて 先々の事を思い困り果てていたら
エイルの身代わりになろうとは・・」
「身代わりなんて・・良いのです これで・・」
「私の事は心配なさらないで・・今回は平和条約の対等な取引・・
黒の国からは 黒の王子確か・・名前はアーシュランと言われたかしら?
その御方が 白の国に来られるそうですから・・」
「知ってるよ・・まだ彼も幼い子供で、私が預かる事になっている」
「!まだ幼い子供なのですか?」
「エルトニア、エイルより少し年上らしいが・・
そう年齢は変わらないと聞いている・・
そうだ、黒の王の家族達の絵姿を描いた絵が送られて来た
あとで見せてあげよう それに描かれてるだろうし・・」
「有難うございます 義兄様・・それにしてもエイル、エルトニア姫は
しばらく見ない間に大きくなられましたね・・
この子は両生体だから どちらの性を選ぶのでしょうね」
エイルのオッド・アイ 片方が茶味がかかった金色 もう片方は天上の青・・
可愛らしい整った容姿を ほれぼれと見る
「どちらの性を選ぶとしても 綺麗な子になるでしょうね・・ふふふ」
「お茶とお菓子の準備は出来ていますわ」
「本当?叔母様」
更新日:2018-05-11 10:13:45