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肩の防具がちぎれ飛ぶ・・

肩の防具が、ちぎれ飛ぶ

竜の顔の戦士は、何故かゆっくり ためらい・・
一気に剣を振りおろして、とどめを刺そうとは、しなかった・・

ボタボタと流れた血が、足元に小さな血だまりを作っている・・
激しい痛みに目の前がチカチカしながら・・
震える手を伸ばして 相手の手を掴み 剣を動かす

どうにか肩に食い込んだ剣を外して それから

「・・俺がわかるか?」

声をかける

ピクリと反応する・・

彼の手を掴んだまま
問いかける・・

「以前 会った 俺がわかるよな?

頼むから・・少しの間だけ
じっとしてろ!いいな!」

血に染まっている
もう片方の手を 魔法の拘束具に近づけ・・

ゆっくりと・・呪文を唱える


だが・・まずい事に何も知らない
味方である兵士が 切りつけてきたのだ・・

「!」

舌うちをするなり
呪文を中断すると
とっさに 戦士を蹴り飛ばし 兵士の刃から逃れさせる・・。

自分自身は転がるようにしてから
少し手前の位置に膝をついた状態になる

そして兵士に怒鳴りつける!

「怪我したくないなら俺に任せろ!」

そうは言いはなったものの
肩に受けた傷が深く思うようには腕は動かせない

更新日:2018-04-09 18:08:28

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