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カリフォルニア・ホテル
その日、ハルカイリ島を出たレイクとジョーンと身辺警護員二名は、時間通りにロサンゼルス空港に降り立った。
少年はまだ手術後まもなかったので、傷のある頭に包帯を巻いていた。それを隠すように縁なしの布キャップをかぶり、パーカーつきの上着を着て、そのパーカーの帽子もかぶっていた。
ジョーンはスーツ姿で、旅行用の荷物の入ったキャリーバックを引いていた。レイクは荷物を持たず素手で、時々ジョーンの手提げカバンを代わりに持って歩いたりした。
彼らは入国審査を済ませ、空港の建物を出た。
タクシーを待つ間、ジョーンは携帯電話を取り出してメールを始めた。警護員二人は少し離れた所で、しばらく打ち合わせをしていた。
その後ユースから指示されていた通り、ロングビーチ市内の海岸近くにあるホテルへと向かった。
ホテルに着き、カウンターでチェックインを終えると、先に着いていたユースの部屋まで会いに行った。
ホテルにはユースだけでなく、ケントまでが一緒に滞在していて、部屋で皆を出迎える事になった。
彼が来るとは聞いていなかったレイクやジョーンは、それを見て驚いた顔をした。
ジョーンはその件について、警護員の間で報告はなかったのだろうか…と、疑問に思った。それで彼女は少し後ろの隊員を振り向いて見た。
青年と久しぶりに再会して、レイクはすぐに言葉が出てこなかった。そんな少年に合わせるかのように、ケントもその場の空気に上がって、しどろもどろな調子になってしまった。
彼らのそんな様子を見ながら、ユースが口を挟んだ。
ユ「僕がケンちゃんを招待した。おじさんおばさんの代わりに、君を見に来たんだよ」
ユースは視線をレイクの横にいるジョーンに向けて、さらに続けた。
ユ「ところでジョーンさんは、彼を送りにここまで来たんですか」
ジ「レイクの付き添いよ。私も一緒にホテルに滞在するわ」
レ「俺は彼女の家に招待されてる。行ってもいいだろ?」
ジ「サンディエゴの近くに実家があるの。父母だけがいる静かな家よ。良かったら、あなた達も遊びに来て」
その言葉に、ユースは片眉を持ち上げて二人を見た。
少年はまだ手術後まもなかったので、傷のある頭に包帯を巻いていた。それを隠すように縁なしの布キャップをかぶり、パーカーつきの上着を着て、そのパーカーの帽子もかぶっていた。
ジョーンはスーツ姿で、旅行用の荷物の入ったキャリーバックを引いていた。レイクは荷物を持たず素手で、時々ジョーンの手提げカバンを代わりに持って歩いたりした。
彼らは入国審査を済ませ、空港の建物を出た。
タクシーを待つ間、ジョーンは携帯電話を取り出してメールを始めた。警護員二人は少し離れた所で、しばらく打ち合わせをしていた。
その後ユースから指示されていた通り、ロングビーチ市内の海岸近くにあるホテルへと向かった。
ホテルに着き、カウンターでチェックインを終えると、先に着いていたユースの部屋まで会いに行った。
ホテルにはユースだけでなく、ケントまでが一緒に滞在していて、部屋で皆を出迎える事になった。
彼が来るとは聞いていなかったレイクやジョーンは、それを見て驚いた顔をした。
ジョーンはその件について、警護員の間で報告はなかったのだろうか…と、疑問に思った。それで彼女は少し後ろの隊員を振り向いて見た。
青年と久しぶりに再会して、レイクはすぐに言葉が出てこなかった。そんな少年に合わせるかのように、ケントもその場の空気に上がって、しどろもどろな調子になってしまった。
彼らのそんな様子を見ながら、ユースが口を挟んだ。
ユ「僕がケンちゃんを招待した。おじさんおばさんの代わりに、君を見に来たんだよ」
ユースは視線をレイクの横にいるジョーンに向けて、さらに続けた。
ユ「ところでジョーンさんは、彼を送りにここまで来たんですか」
ジ「レイクの付き添いよ。私も一緒にホテルに滞在するわ」
レ「俺は彼女の家に招待されてる。行ってもいいだろ?」
ジ「サンディエゴの近くに実家があるの。父母だけがいる静かな家よ。良かったら、あなた達も遊びに来て」
その言葉に、ユースは片眉を持ち上げて二人を見た。
更新日:2018-03-11 13:13:09