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シ「疲れてるならいいのよ。ずっと運転してきたし」
ユ「だめだめ、ここに残してなんかいけないよ」
 ユースは意味ありげにそう言った。
 だが彼の言わんとする内容が通じたのは、ダグラスにだけだった。









 やがて夕食が終わると、レイクは近くのトイレへ駈け込んでいって吐いた。
 さすがに中へ入れないジョーンの代わりに、ケントが付いて入った。
ケ「大丈夫か?戻したかったから、あんな顔をしてたのか。早く言えばいいのに」
 レイクは便器に吐くだけ吐くと、水を流し、ハンカチを顔に当てて出てきた。
レ「今から思うと、昔はよく何でもかんでも腹に詰め込んでたなと思うよ。みんな中で混ざるってのに」
ケ「だから何だ?どうせ溶けちゃうじゃないか。半分も食べてなかったくせに。そのうえ吐いたりしたら、食べ物が勿体ないだろ」
 少年はうなだれるようにして、その言葉を聞いた。
 彼は洗面所で口をすすいで顔も洗い、ジョーンに持たされたハンカチで水気をぬぐった。
レ「‥ユースは何だってあんなに、俺だけにツンケンしてたんだろう」
ケ「ユースか?いつも通りだったじゃないか」
レ「ケンちゃんは気づかなかったかもしれないけど、ずっと俺を無視してた。頭にくる、あいつ」
ケ「気のせいだよ。怒ってるようでもなかったじゃないか」
レ「おじさんだって何か変だった。あいつが告げ口してなければいいんだけどな」
ケ「考えすぎだよ。お前、あんまりクヨクヨしてると、もっと胃を痛めちゃうぞ。ユースと何があったか知らないけどさ」
レ「クラブに行くなら、あいつから目を離さないでいてくれよ。後で何を言ってたか、教えて」
ケ「聞きたいなら行けばいいじゃないか。俺、嫌だよ、そんなの。お前達がケンカしてる間に入るのは御免だ」
レ「ならいいよ、行ってこいよ。俺はもう寝る。今日はさすがに疲れたんだ」

更新日:2018-04-05 08:16:35

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ORIGIN180E L.A.編 1