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西暦3000年1月某日
いま、私は命の危機にさらされている…

私の名前はエリー…新進気鋭の女性科学者だ…だったという言い方の方が適切だろうか。
私の画期的な発明は世の中に大変革をもたらし、私は一躍時代の寵児となった。
しかし、光には影が付きまとうように、私の発明を悪用する者が後を絶たず、
当初はあれほど熱烈に歓迎されたことが嘘のように、私は今世紀最悪の発明者というレッテルを張られてしまった。
「~史上最も愚かな科学者 エリー~」と命名された銅像が大通り広場にさらし者のように置かれ、一部の過激な群衆が今まさに私の研究所に押し寄せてきたのだった。

世論を気遣ってか警察も本気で動いてくれず、私の命は風前の灯だ。
こうなったら、まだ試作中のタイムワープ装置を使って、一刻も早くここから…いや、この時代から逃れるしかない。
藁にもすがる思いで、私は装置を起動した…と、その瞬間暴徒と化した一団が所内になだれ込み…

気が付くと、私は研究所施設の一部と共に草原の真ん中に放り出されていた。

更新日:2018-02-03 20:19:39

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