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第2章 雲の守護者と
真奈が転校してから初めての休日、この日は約束通り、真奈に並盛町を案内することになっていたので、ツナは昼から並中に足を運んだ。すると、
「ツナ、こっちだよ!」
先に待っていたのは真奈だった。真奈の私服姿をはじめて見たツナは、彼女がとてもかわいく見えて、思わずドキッとした。眩しい黄色のワンピースの上に、薄い白のジャケットを着ていた真奈は、誰の目から見ても魅力的に見えた。
「ほ…他のみんなは?」
少し緊張しながらツナが聞くと、
「まだ来てないみたいだね。でも、すぐ来ると思うよ」
真奈が言った。その直後だった。
「あっ、来たよ!」
真奈の声で後ろに振り向くと、そこには山本と獄寺がいた。
「よっ、お待たせ!」
山本は元気よく言ったが、獄寺はあまり乗り気じゃない表情を浮かべていた。
「獄寺くん、元気ないよ?もっと明るく行こうよ!」
真奈が言うと、獄寺はムキになって言い返した。
「う…うるせぇ!オレは、10代目が行くって言うから、仕方なく付き合ってやってんだ!」
「素直じゃないんだねぇ…」
真奈がからかうように言うと、獄寺は再び言い返した。
「な…何だと!オレは…」
「獄寺くん、落ち着いて!」
ツナは仲裁に入った。山本も言った。
「そうだぜ、獄寺。せっかく真奈のために集まったんだから、ケンカすんなよ、な?」
「うっ…」
獄寺は何も言い返せなかった。
「…分かったよ、今回だけだからな!」
獄寺はしぶしぶ言った。その時、
「こんなに草食動物が群れていると思ったら、君たちか」
その声で、真奈以外の3人に緊張が走った。
「ヒ…ヒバリさんっっっ!!!」
その声の主は、並盛中学校に君臨する最強の風紀委員長、そして、ツナの雲の守護者、雲雀恭弥だった。
「どうして!?今日は学校休みじゃ…?」
「仕事がたまっててね。ん?新顔がいるみたいだね」
雲雀が真奈の存在に気づいた。すると、真奈が言った。
「はじめまして、雲の守護者、雲雀恭弥くん!私、この前並中に転校してきた、北野真奈って言います。よろしくね!」
ツナだけでなく、他の2人も仰天した。この男の前で、物怖じせずに堂々とした態度を取る真奈。もしかしたら、雲雀を怒らせてしまうのでは?とツナは思ったが、
「ああ、この前の転校生か。よく僕が雲の守護者とやらにされているって分かったね」
『ふぅ、怒ってはなさそうだ…』
ツナは安心した。
「でも、君が誰であろうと、群れているのなら…」
そう言うと、雲雀は愛用のトンファーを取り出した。
「即咬み殺すから」
『ひぃっ、やっぱり怒ってる~!!!』
しかし、ツナが怯えているのに対して、真奈の表情は正反対だった。
「ふ~ん…。短気なんだ。ケンカしたいなら、別にいいよ?私、強いから」
真奈は本当に怯える様子がない。勇気があるというか、無謀というか…。
「そう?じゃあ…」
雲雀はトンファーを下ろした。
「今日は止めておくよ。僕に対してこんな態度をとる生徒、久しぶりだ」
雲雀は少し笑顔を見せた。
「北野真奈、次からは容赦しないからね」
そう言い残して、雲雀は校舎へ歩いていった。
「ちょっと、真奈、ヒバリさんに対してあんな態度とっちゃ…」
ツナがあわてて言うと、真奈は気にする様子もなく言った。
「そう?別に大丈夫だと思うよ?ヒバリくんは、ちょっと気難しいだけ」
『気難しいだけって、そうじゃないと思うんだけど…』
ツナはそう思ったが、彼女には何を言っても無駄だと感じていた。
「じゃ、ちょっと遅くなったけど、行こうぜ!」
山本が言ったので、ようやく4人は並中を後にした。
「ツナ、こっちだよ!」
先に待っていたのは真奈だった。真奈の私服姿をはじめて見たツナは、彼女がとてもかわいく見えて、思わずドキッとした。眩しい黄色のワンピースの上に、薄い白のジャケットを着ていた真奈は、誰の目から見ても魅力的に見えた。
「ほ…他のみんなは?」
少し緊張しながらツナが聞くと、
「まだ来てないみたいだね。でも、すぐ来ると思うよ」
真奈が言った。その直後だった。
「あっ、来たよ!」
真奈の声で後ろに振り向くと、そこには山本と獄寺がいた。
「よっ、お待たせ!」
山本は元気よく言ったが、獄寺はあまり乗り気じゃない表情を浮かべていた。
「獄寺くん、元気ないよ?もっと明るく行こうよ!」
真奈が言うと、獄寺はムキになって言い返した。
「う…うるせぇ!オレは、10代目が行くって言うから、仕方なく付き合ってやってんだ!」
「素直じゃないんだねぇ…」
真奈がからかうように言うと、獄寺は再び言い返した。
「な…何だと!オレは…」
「獄寺くん、落ち着いて!」
ツナは仲裁に入った。山本も言った。
「そうだぜ、獄寺。せっかく真奈のために集まったんだから、ケンカすんなよ、な?」
「うっ…」
獄寺は何も言い返せなかった。
「…分かったよ、今回だけだからな!」
獄寺はしぶしぶ言った。その時、
「こんなに草食動物が群れていると思ったら、君たちか」
その声で、真奈以外の3人に緊張が走った。
「ヒ…ヒバリさんっっっ!!!」
その声の主は、並盛中学校に君臨する最強の風紀委員長、そして、ツナの雲の守護者、雲雀恭弥だった。
「どうして!?今日は学校休みじゃ…?」
「仕事がたまっててね。ん?新顔がいるみたいだね」
雲雀が真奈の存在に気づいた。すると、真奈が言った。
「はじめまして、雲の守護者、雲雀恭弥くん!私、この前並中に転校してきた、北野真奈って言います。よろしくね!」
ツナだけでなく、他の2人も仰天した。この男の前で、物怖じせずに堂々とした態度を取る真奈。もしかしたら、雲雀を怒らせてしまうのでは?とツナは思ったが、
「ああ、この前の転校生か。よく僕が雲の守護者とやらにされているって分かったね」
『ふぅ、怒ってはなさそうだ…』
ツナは安心した。
「でも、君が誰であろうと、群れているのなら…」
そう言うと、雲雀は愛用のトンファーを取り出した。
「即咬み殺すから」
『ひぃっ、やっぱり怒ってる~!!!』
しかし、ツナが怯えているのに対して、真奈の表情は正反対だった。
「ふ~ん…。短気なんだ。ケンカしたいなら、別にいいよ?私、強いから」
真奈は本当に怯える様子がない。勇気があるというか、無謀というか…。
「そう?じゃあ…」
雲雀はトンファーを下ろした。
「今日は止めておくよ。僕に対してこんな態度をとる生徒、久しぶりだ」
雲雀は少し笑顔を見せた。
「北野真奈、次からは容赦しないからね」
そう言い残して、雲雀は校舎へ歩いていった。
「ちょっと、真奈、ヒバリさんに対してあんな態度とっちゃ…」
ツナがあわてて言うと、真奈は気にする様子もなく言った。
「そう?別に大丈夫だと思うよ?ヒバリくんは、ちょっと気難しいだけ」
『気難しいだけって、そうじゃないと思うんだけど…』
ツナはそう思ったが、彼女には何を言っても無駄だと感じていた。
「じゃ、ちょっと遅くなったけど、行こうぜ!」
山本が言ったので、ようやく4人は並中を後にした。
更新日:2009-03-01 02:43:37