• 作品を探す:

小説

携帯でもPCでも書ける!

  • 8 / 637 ページ

漱石俳句の一覧 (あいうえお順) つめたくて 〜

・冷たくてやがて恐ろし瀬戸火鉢
・つめたくも南蛮鉄の具足哉 
・通夜僧の経の絶間やきりぎりす
・釣鐘のうなる許りに野分かな
・釣鐘をすかして見るや秋の海
・鶴獲たり月夜に梅を植ん哉
・弦音になれて来て鳴く小鳥かな
・弦音にほたりと落る椿かな
・兵(つわ)ものに酒ふるまはん菊の花 
・的礫と壁に野菊を照し見る
・出代りや花と答へて跛なり


・蝸牛(ででむし)や五月をわたるふきの茎
・天と地の打ち解けりな初霞
・電燈を二燭に易へる夜寒哉
・唐人の飴売見えぬ柳かな 
・唐黍や兵を伏せたる気合あり
・唐黍を干すや谷間の一軒ば家
・唐茄子と名にうたはれて歪みけり 
・到来の亥の子を見れば黄な粉なり
・銅瓶に菊枯るゝ夜の寒哉 
・湯婆とは倅のつけし名なるべし
・豆腐焼く串にはらはら時雨哉
・堂守に菊乞い得たる小銭かな
・洞門に颯と舞ひ込む木の葉かな
・
蟷螂の何を以てか立腹す
・屠牛場の屋根なき門や夏木立
・どこやらで我名呼ぶなり春の山
・土佐で見ば猶近からん秋の山 
・土佐坊の生擒れけり冬の月
・年忘れ腹は中々切りにくき
・どつしりと尻を据えたる南瓜かな
・土堤(どて)一里常盤木もなしに冬木立
・隣より謡ふて来たり夏の月
・とぶ蛍柳の枝で一休み
・都府楼の瓦硯洗ふや春の水
・留針や故郷の蝶余所の蝶
・鳥つゝいて半うつろのあけび哉  
・取り留むる命も細き薄かな
・鶏鳴くや小村小村の秋の雨

・泥亀のながれ出でたり落し水
・仲仙道夜汽車に上る寒さ哉
・永き日やあくびうつして分かれ行く
・永き日や動き已みたる整時板
・永き日や韋陀を講ずる博士あり
・永き日や徳山の棒趙州の払 
・永き日を順礼渡る瀬田の橋
・長き夜を我のみ滝の噂さ哉
・長けれど何の糸瓜と下がりけり
・亡骸に冷え尽したる暖甫哉
・鳴き立ててつくつく法師死ぬる日ぞ
・亡き母の思はるゝ哉衣がへ
・なき母の忌日と知るや網代守
・なき母の湯婆やさめて十二年
・鳴く雲雀帝座を目懸かけ上る
・奈古寺や七重山吹八重桜 
・情けにはごと味噌贈れ冬籠 
・なつかしの紙衣もあらず行李の底
・納豆を檀家へ配る師走哉
・夏痩の此頃蚊にもせゝられず

・なに食はぬ和尚の顔や河豚汁
・何事ぞ手向し花に狂ふ蝶
・何をつつき鴉あつまる冬の畠
・菜の花の隣ありけり竹の垣
・菜の花の中に小川のうねりかな
・菜の花の中に糞ひる飛脚かな  
・菜の花を通り抜ければ城下かな 
・名は桜物の見事に散る事よ
・海鼠哉よも一つにては候まじ
・生海苔のこゝは品川東海寺 
・奈良七重菜の花つづき五形咲く
・奈良の春十二神将剥げ尽せり
・縄簾裏をのぞけば木槿かな
・縄暖簾くぐりて出れば柳哉
・南天に寸の重みや春の雪  
・何となく寒いと我は思ふのみ
・何の故に恐縮したる生海鼠哉
・二三本竹の中也櫨紅葉

・二十九年骨に徹する秋や此風
・煮て食ふかはた焼いてくふかは春の魚
・ぬいで丸めて捨てて行くなり更衣
・盗人(ぬすびと)の眼ばかり光る頭巾哉
・布さらす磧わたるや春の風
・濡(ぬれ)燕御休みあつて然るべし
・猫知らず寺に飼われて恋わたる
・猫も聞け杓子も是へ時鳥

・寐て聞くやぺたりぺたりと餅の音
・寝てくらす人もありけり夢の世に
・涅槃像鰒に死なざる本意なさよ 
・眠る山眠たき窓の向ふ哉
・懇ろに雑炊たくや小夜時雨
・能もなき教師とならんあら涼し
・呑口に乙鳥の糞も酒屋哉
・飲む事一斗白菊折って舞はん哉
・のら猫の山寺に来て恋をしつ
・乗りながら馬の糞する野菊哉
・範頼の墓濡るるらん秋の雨
・野分して朝鳥早く立ちけらし
・野分して一人障子を張る男  
・野分吹く瀑砕け散る脚下より
・野を焼けば焼けるなり間の抜ける程
・婆様の御寺へ一人桜かな
・配所には干網多し春の月
・配達ののぞいて行くや秋の水
・灰に濡れて立つや薄と萩の中
・羽団扇(はうちわ)や朧に見ゆる神の輿
・掃溜や錯落として梅の影
・萩に置く露の重きに病む身かな
・萩の粥月待つ庵となりにけり
・白桃や瑪瑙の梭で織る錦 
・白梅に千鳥啼くなり浜の寺 
・白馬遅々たり冬の日薄き砂堤

更新日:2020-01-20 10:41:15

漱石の『落語より面白い俳句』:1107句の解釈例とその面白味