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お日様みたいな君

ムサリーナが、マネネと知らない相手とコンテストバトル中に

客席にての
「はぁ〜、マネネ〜、すまない俺が不甲斐ないばかりに〜、痛い目に」
「いやいや、そりゃしょうがないにゃよ、マネネもポケモンにゃ、バトルは避けて通れないもんにゃ」
コジロウ、ニャースは変装して、シゲルやらタケシとは反対側から、見学中だ
「にしても・・・ジャリボーイ出るって予想外だよな?」
「だにゃ、まあ・・・ホウエン地方でも、出てるにゃ、またにゃんか有ったのかもにゃ〜、ジャリボーイは、そう言う運命の星の下に生まれたとしか思えないのにゃ」
「なんだかな・・・ますます、ムサシのリボン獲得の道、遠のくんじゃ・・・そして、俺のポケモンも、もれなく犠牲にされていくのか、ああぁ〜・・・」
「ま、まあまあ、そう落ち込むにゃよ? コジロウ?」
ポムポムと前足の肉球をコジロウの肩へと押し付け軽めに弾ませる、どうにもこうにも、慰めにもならないと分かっていても、ニャースは、慰めてしまう、それに、コジロウが不憫でならない・・・
ポケモンは勿論だが、彼のコレクションが犠牲にされる事も少なくない為、コジロウの情けない顔を幾度も見てるし、ムサシに勝つ事はこの先一生無理と知っている身だからこそ、仲間意識が生まれる
現に、自分が巻き込まれる事は、これまでにも、幾度もあるからだ
「はあ〜、ムサシの我儘は疲れるにゃ〜」
「本当にな〜・・・」
本当に、我が身大事と言わんばかりのムサシ・・・お前のものは私のもの、私のものは私のものというポリシーの元に生きている
我儘、傍若無人、マイウェイの女王様気質、自分主義と言いだしたらきりが無くなりそうなくらい当てはまる言葉の数々に、コジロウも、ニャースも、ソーナンスも、ムサシのポケモン達、コジロウのポケモン達もぐったりとしてしまう
「にゃが・・・良いとこも知ってるからにゃ・・・」
「それな〜・・・」
長年の付き合い、腐れ縁、切っても切れない相棒同士の、志は一緒の同士の、もはや、大親友と言って差し支えないムサシとコジロウ、ニャースの関係は、サトシだって認めるものだった

どれだけ我儘の女王様気質だとしても、ムサシを見捨てないのも、ムサシの良いところをいっぱい知ってるから・・・決して嫌いになんてなれないのだ
ムサシは、あれで面倒見いいし、結構お人好しなとこもあるし、人の情を大事に出来るとこもあるし、ポケモンにも、邪険に扱うもちゃんと、そのポケモンの事を個人として考えられる面も持ち合わせている・・・そしてなによりも・・・
「あれで、寂しがり屋だもんな」
「にゃ〜・・・、それも、にゃは分かるからにゃ」
「俺もな・・・それは・・・」
ロケット団という組織の中の落ちこぼれと言われる三人組・・・でも、そう言われようとも、三人で居る事を辞める事は、この先、一生無いだろうなと、コジロウも、ニャースも、そして、ムサシも、苦笑しつつもお互い様に感じている
居心地がいいから・・・他の奴と組む事は、もう考えられないだろう・・・
「まあ・・・」
「それって、若干ジャリボーイのお陰でもあるにゃ?」
「だな・・・」

サトシを追いかけて、ピカチュウを誘拐する事数知れず、色々と迷惑を掛けるは、トラブルを作るは、自分のあれこれに巻き込む事も少なくない三人組・・・でも・・・

「嫌いになれにゃいもんにゃ〜・・・ジャリボーイって・・・」
「な? 本当それな〜・・・」
敵で、目の上のたんこぶで、だがしかし、嫌いかと聞かれると・・・
「好きになるから嫌になるにゃね・・・敵と思うにょに・・・」
「邪魔に感じるけど・・・」
「ジャリボーイにいっぱい助けられてるってのも、忘れられないからにゃ・・・」
「・・・」
許嫁の件、サボネアの件、マネネの時・・・自分が大富豪の息子と知ったとしても・・・サトシは、コジロウを、大富豪の息子ではなく、コジロウという名の人間の一人として、一個人として扱ってくれる
友達と言う訳ではない、どういう関係かと聞かれれば、敵で、目の上のたんこぶで、サトシにとっても、傍迷惑な奴らと言う印象・・・しかし、もう腐れ縁とも言える仲だ

しょうがねぇなと言いながらも、裏切られると考える前に、サトシは、自分達を邪険にしたとしても、必ずという感じに、手を貸してくれる

更新日:2017-11-15 20:14:58

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サトシとヒカリの出来事 シンオウ特別編リメイク