「あっ！ 偉そうにしてた、嫌味な子！」
「！？」
「ポチャ！？」

ヒカリとポッチャマは、ビクッと体を震わせる

ヒカリが、声のする方をポッチャマと振り返ると
「！？ あなたは・・・」
マッスグマの・・・

「はっ、あんな偉そうな事言ったくせに負けるなんてね〜？ ママもさぞかしがっかりしたでしょうね？ 無名のコーディネーターに、有名なママの子が負けるんだもの？ 名前に泥を付けられたってきっと思ってるわよ？」
「・・・」
「ポチャ！！！」
「！？ な、何よ、はっ、トレーナーが、トレーナーなら、そのポケモンも、ポケモンよね？
不躾なのそっくりね〜」

ふわり

「「「！？」」」

と、突如、辺りが寒々しいと感じる、暖かいはずの、ポケモンセンターの中にいるというのにだ
俯くヒカリも、ヒカリを庇おうとしていたポッチャマも、ヒカリへと嫌味たらたらと垂れるマッスグマのトレーナーらしき少女も、びくりと身を震わせた

「「「・・・！？」」」

ヒカリの背後から冷気が来る、そっちを振り向き見れば・・・一言言えば・・・鬼がいた

眼球は鋭く、睨みつけられれば体は凍りつく様な・・・そう、まるで、ラプラスの絶対零度を浴びたような気分になる視線に射抜かれて心臓は跳ね上がり、体が凍っていく様な気分を味わう、ヒカリは、ポッチャマは・・・そして、マッスグマのトレーナーは、カキーンと凍りつき硬直した

で、鬼の後ろやら横にいた、シゲル、シンジ、ジュン、タケシ、ノゾミ、ウララ、ケンゴ、ハルキ、タク、ヒナ・・・診察の受付中のジョーイさんとラッキー・・・カフェテリアに居ただけのコンテスタさん、スキゾーさん・・・お掃除屋になりきりピカチュウを何時ものように付け狙っているだけのロケット団達・・・サトシのピカチュウ、シゲルのブラッキー、ポチエナ、ビーダル、フワンテ、サトシのベイリーフ、エーフィ、ブラッキー、モウカザメ、ブイゼル他、ポケモン達もまた、コチーーンと硬直し、青い顔をし、ざざっと鬼から距離を取って居た

「・・・で？ 言いたい事はそれだけか？」
「！？ え・・・っ（涙目）」
超低音の地面から這い上がって来るような声に、マッスグマのトレーナーの子は、ビビッと涙目になり身を震わせて、ジリジリと後退していく、冷気が近づくにつれて

ヒカリとポッチャマもまた、地面にヘタリと座り込む、青い顔をしブルブルと体が震えるのを止められないし、鬼の目を直視出来ない・・・