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愛欲の館
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落合聡美は今年大学を卒業して大手の銀行に就職したところです。彼はいません。欲しいなぁと思っているけど恋人がいない。いないというのはセックスする関係の男子がいないということ。経験は大学二回生、二十歳のときにできた恋人と、濃厚なというか淡泊なというか、週に一回のペースで、関係しあいました。半年ほど続いて、別れてしまって、その後は恋人いません。この聡美が、仕事を終えた金曜日の夕方6時過ぎ、淀屋橋の近くの路上で、白いベンツに乗った男子に声をかけられ、ドライブに行かないかと誘われ、イケメン男子だったので、車に乗りました。男子の名前は、三輪翔太と名乗り、二十六歳だというのです。父が貴金属輸入卸の商売をやっていて、金には困らないのだと、翔太がいうのです。ドライブは阪神高速から神戸のほうへまわり、宝塚の高級マンションに着いたのは、もう午後九時過ぎでした。金曜日の夜、黒いスーツ姿の新米OL聡美は、それだけでぴちぴち感あふれる女子なのです。
「ここの、12階、いいんだろ、聡美」
ドライブ中に会話して、夜の食事はコンビニ弁当だけど、買いこんで、聡美は誘われるままに、白いベンツに乗る翔太に従ってやってきたのでした。
12階のマンション、聡美はワンルーム住まいだから、翔太のお父さんが所有しているという高級マンションへ、興味津々、やってきたのです。
「あしたは土曜日、それから日曜日、お休みだから、いいかぁ」
マンションのリビングは相当広い部屋で薄紫の絨毯が敷き詰められていて、背もたれ椅子は高級感あふれる落ち着きを醸しています。
「なに、なに、なんですかぁ」
翔太のほかに男子が二人、イケメンです。翔太と同じく若い、センスがいい、雑誌モデルみたいな男子です。
「おれたちがさぁ、聡美をさぁ、二泊三日でさぁ、ふふん、映画つくり、さ」
どうして聡美の名前を知っているのか、康介と名乗った男子がニタニタ、そんなことを言うのです。もう一人の男子は名前を名乗らなかったけど、せいや、という名だと、三人の会話から察した聡美。まだこのマンションへ連れてこられて、十分ほどですが、なれなれしくなった聡美と男子三人。でも聡美には、不安だらけ、やられる、レイプされる、背筋が寒くなったのは事実です。
落合聡美は今年大学を卒業して大手の銀行に就職したところです。彼はいません。欲しいなぁと思っているけど恋人がいない。いないというのはセックスする関係の男子がいないということ。経験は大学二回生、二十歳のときにできた恋人と、濃厚なというか淡泊なというか、週に一回のペースで、関係しあいました。半年ほど続いて、別れてしまって、その後は恋人いません。この聡美が、仕事を終えた金曜日の夕方6時過ぎ、淀屋橋の近くの路上で、白いベンツに乗った男子に声をかけられ、ドライブに行かないかと誘われ、イケメン男子だったので、車に乗りました。男子の名前は、三輪翔太と名乗り、二十六歳だというのです。父が貴金属輸入卸の商売をやっていて、金には困らないのだと、翔太がいうのです。ドライブは阪神高速から神戸のほうへまわり、宝塚の高級マンションに着いたのは、もう午後九時過ぎでした。金曜日の夜、黒いスーツ姿の新米OL聡美は、それだけでぴちぴち感あふれる女子なのです。
「ここの、12階、いいんだろ、聡美」
ドライブ中に会話して、夜の食事はコンビニ弁当だけど、買いこんで、聡美は誘われるままに、白いベンツに乗る翔太に従ってやってきたのでした。
12階のマンション、聡美はワンルーム住まいだから、翔太のお父さんが所有しているという高級マンションへ、興味津々、やってきたのです。
「あしたは土曜日、それから日曜日、お休みだから、いいかぁ」
マンションのリビングは相当広い部屋で薄紫の絨毯が敷き詰められていて、背もたれ椅子は高級感あふれる落ち着きを醸しています。
「なに、なに、なんですかぁ」
翔太のほかに男子が二人、イケメンです。翔太と同じく若い、センスがいい、雑誌モデルみたいな男子です。
「おれたちがさぁ、聡美をさぁ、二泊三日でさぁ、ふふん、映画つくり、さ」
どうして聡美の名前を知っているのか、康介と名乗った男子がニタニタ、そんなことを言うのです。もう一人の男子は名前を名乗らなかったけど、せいや、という名だと、三人の会話から察した聡美。まだこのマンションへ連れてこられて、十分ほどですが、なれなれしくなった聡美と男子三人。でも聡美には、不安だらけ、やられる、レイプされる、背筋が寒くなったのは事実です。
更新日:2017-10-15 16:53:20