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  「行かせるかよッ!!」

 リィナたちに迫ったザクに続いた、もう一機のザクの
 パイロット、ギャレン・ラウドが叫びながらフィーグの
 ガンダムに襲い掛かった!
 …だが、すぐにリィナのガンキャノンがその背後をとる。
 ガンキャノンのコックピットのシートの後ろから小さな
 パネルが展開し、その照準を表示した。
 …「R190」と呼ばれたガンキャノンに新たに装備された
 「照準システム」である。

  ピピッ…!

 照準が前方のザクを捉えた。
 ガンキャノンの両肩にある「240mm低反動キャノン砲」が火を
 噴いた!

  ドドオォッ!!

 トリガーを引くと同時にガンキャノンはその場から離脱する。
 …ギャレンのザクは大破した。
 だが…そのすぐ後に、今度はもう一機のザクがガンキャノンの
 背後から接近した!

  「後ろをとったぞおォーッ!!」

 僚機をやられたザクのパイロット、マウル・アレイジが
 逆上し、叫びながら装備されたヒートホークを振り上げた!
 それに気づいたリィナのガンキャノンが振り向く。
 …が、避けきれない…!

  (下がれリィナ)

 …フィーグの声がした。
 リィナは無意識のうちに側方に向かって機体を離脱させた。
 前方から何かがくる…?
 同時にマウルのザクが突然爆散…それは漆黒の宇宙で
 大輪の花を咲かせた…。

  (リィナ、無事か!?)

 アドルからの通信が飛び込んでくる。

  「え…ええ…いや、はい…」

 リィナは驚愕の表情で、しばらく目の前の光景をみつめて
 いた…。

更新日:2017-11-02 11:30:41

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機動戦士ガンダムR191 第二編/「黄昏のコロニー」