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マーシュ編

それは、クノエシティでの事

「サトシはん? 少しお願い聞いて貰えんやろうか?」
「お願い?」
「ピカ?」
「フィア?」
「ええ」

サトシとピカチュウ、ニンフィアは、セレナ、シトロン、ユリーカと共に、マーシュのジムへと遊びに来ていた

全員で、セレナのポフレとサトシのポケモンクッキー、シトロンの紅茶、マーシュの故郷の和菓子に舌鼓を打ちつつ、談話をしていた

「あんな? うちのふりそでショーに、セレナはんとユリーカはんと出て貰えんやろうか?」
「!? はあーー!? 俺がですか!? いやいやいや、俺、男ですよ!?」
「ピカ!」
「そんなん知ってはるわ、でもな? サトシはんって、こんな雑誌載ってはるやろう?」
「!? わあああ!? なんで、そんなもんが!?」
「ピカァ〜チュウ!?」
「何それ!?」
「デデネ?」
「これって・・・」
「イッシュ地方でしてた、ファッションショーの雑誌?」
「わぁ〜、綺麗な人、マラカッチも、可愛い〜・・・? って・・・」
「デデ??」
「もしかして、これ・・・」
「・・・」

セレナ達は、顔を見合わせて、そろそろと後ろを振り返り見れば

真っ赤な顔をし、両手で顔を覆い隠すサトシが居るのを見て、もう一度、雑誌を見て

「「「えっ、? !? えええぇぇぇえぇぇぇぇぇーー!?」」」
「デデネーーーーーーー!?」



セレナ達の絶叫から、少し落ち着き

「な、なんで、マーシュさんがこれ持ってるんですか? それに、俺ってなんで・・・」
「ん〜? ふふふ、これでも、洞察力はええ方やと自負してはりますえ? ジムリーダーであり、ファッションデザイナーやからな? 雑誌については、とあるプロデューサーに貰いましてん、その方は、うちも、よう世話になってるんよ」
「プロデューサー?」
「ピーカピカチュ?」
「そんな事よりや、あんさん、なかなかの人材やん? これは、利用せ〜へんの勿体無いやないの〜、知りおうたのも何かの縁や、なぁ〜? うちのデザインしたふりそで着て、そのニンフィアと出て貰えんやろうか?」
「うっ、いやいやでもですね?」
「「サトシ!!」」
「!? うえ!?」
「出るべきよ! こんな機会滅多にないわよ!? だって、マーシュさんのデザインしたふりそでなのよ!? 私も出るし、ね?」
「そうそう! 大丈夫、サトシ似合ってるわよ! ユリーカ、サトシの女装いいと思うの! ね? ね!? 出ようよ〜」
「シ、シトロ〜ン〜・・・」
「サトシ・・・無理です・・・僕じゃ止められません〜、不甲斐ない男ですみませ〜ん・・・」
「そ、そんな・・・」

「サトシは〜ん?」
「サトシ、ね?」
「サトシ〜」

「・・・」
「「・・・」」

サトシの逃げ道は、絶たれた瞬間だった

更新日:2017-08-04 21:46:59

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