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Ⅰ ゲオルク・スターラー ~ 「インターナショナル」
【1920年代の伯林(ベルリン) Photo:monovisions.com】
1923年夏、おれは、伯林(ベルリン)にいた。
ウンター・デン・リンデンの雑踏を歩く。
すれ違う人の波から耳に入るドイツ語の響きが懐かしい。
19年ぶりに足を踏み入れたドイツの地。キリル文字を見慣れた目には、看板のラテン文字のアルファベットも新鮮だ。
西の方を見やると、堂々としたブランデンブルク門、その向こうには豊かに緑の繁るティアガルテン(公園)の森、凱旋塔(戦勝記念塔)の上にのった金色の女神に西日があたってまぶしい。
首にかけたゲオルク・スターラーを、シャツの上からそっと握る。
ユリウスからもらった聖ゲオルクのお守り。
1923年夏、おれは、伯林(ベルリン)にいた。
ウンター・デン・リンデンの雑踏を歩く。
すれ違う人の波から耳に入るドイツ語の響きが懐かしい。
19年ぶりに足を踏み入れたドイツの地。キリル文字を見慣れた目には、看板のラテン文字のアルファベットも新鮮だ。
西の方を見やると、堂々としたブランデンブルク門、その向こうには豊かに緑の繁るティアガルテン(公園)の森、凱旋塔(戦勝記念塔)の上にのった金色の女神に西日があたってまぶしい。
首にかけたゲオルク・スターラーを、シャツの上からそっと握る。
ユリウスからもらった聖ゲオルクのお守り。
更新日:2017-06-27 23:05:02