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怪光線?

7月8日

 ブリタニアは9回目の首長選挙が無事に終わり、ベスパーにもいつもの日々が戻ってきました。
 選挙の間、溜まっていた街の雑務もようやく片付き、政務の仕事もゆっくり行えるようになってきました。

 窓の開けられた官邸は運河からの涼しい風が通り抜けていき、夏の暑いひとときでもそこそこ快適に過ごせます。

 ケリーは先ほど届いた冒険者からの報告書を読んでいました。
 最初はもきゅもきゅと何かつぶやきながらでしたが、だんだん興奮してきて目をきらきらさせながら、アッカーマンに報告書を差し出してきました。
「おっちゃんおっちゃん、イオドーンでは眼鏡かけた人間が目からあやちい光線を出しながら攻撃してくるんだって!
 おっちゃんも眼鏡かけてるから、変な光線出せるですか!」
「―――ぁあ?」

 椅子にもたれて爪をやすりで削っていたアッカーマンは、とてもがっかりしたような目つきで見つめました。
「おまえな、3年も俺と一緒に仕事しといて何見てたんだ?一度でもそんな攻撃やったこと見たことないだろ?」
「い、いあ、きっと奥の手でそゆことができるんじゃないかなーと。」
 しばらくして男は天井を仰ぎ見て、大きなため息をついた。
「・・・馬鹿じゃねぇの?お前の頭が残念だとは思ってたが、ここまでひどいか。」
「馬鹿っていった!馬鹿って言うほうが馬鹿もきゅー!」

 と言った感じで、大変程度の低い喧嘩がしばらく起きていました。

 ベスパーは今日も平和でした。

更新日:2017-06-13 12:27:04

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