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序章

━━━遠い遠い、果てしなく遠い昔
私とあなたは生まれた
同じ時、同じ日に…
そして16歳の時、夫婦となった

あれから、どれくらいの時が経つのかしら…

天界に一柱の女神がいた
彼女の呼ばれた肩書はこう

「愛の女神」
「戦いの女神」
「金星の女神」

天の貴婦人と呼ばれる女神は、ぽろりと涙と共に零した

女神「あなたのいない世界なんていらない…」

魔界に落とされ魔界の王となった双子の兄を偲んで泣いた

女神「あなたのいない世界なんていらない!!」

魔羅「ならば、この天界は全て私に任せるがいい」

女神の背後に忍び寄る影
気付いた時には遅かった
魔羅(マーラ)と呼ばれる男は、女神の両目を片手でそっと塞いだ

魔羅「女神よ 貴女が居なくとも、この天界は私が支配する」

(続く)

更新日:2019-06-16 18:05:09

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