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小説

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通い合う心

善吉が開発の部署に配属されてからの二年目の夏も庄衛の郷を訪ねた。
その時は通りがかりの一泊でなく、三晩も泊まっった。

その次の夏も、そして次の夏も・・やがてそれも七年目になっていた。
善吉は三十一歳になっていたし、庄衛の娘も二十二歳になっていた。

「幸代ももう年頃になってしまって、そろそろ見合いをさせて婿を取ろうと思っているんだ」
そんな風に語る庄衛はちょっとさびしそうであった。

庄衛の義父は昨年に亡くなったこともあって庄衛はその先を考えているのであろう。
幸代は知的な女性に育って庄衛を思わせる清楚な顔立ちであった。

「善吉君にもらってもらえると嬉しいのだが・・・」
少しはにかみながら庄衛は言う。
「それは嬉しい話ですけど、そればかりは本人の意思が大切ですから・・・」

善吉は幸代が好きであったが、それは善吉の娘が好きなのか幸代本人が好きなのかはよくわからなかった。
その場は話はそこで途切れた。

庄衛の義父が亡くなってから善吉は寛げる一部屋を用意してくれた。
もうすっかり庄衛の家族の一員であるかのような錯覚を覚える。

風呂上がりの縁側で庄衛と二人晩酌をすることもあった。
お揃いの浴衣で縁側に座って庭を眺める・・・善吉にはこの上ない充実の時である。
善吉の隣に胡坐をかいて座る庄衛の浴衣がめくれてそこから覗くふんどしの白い布は善吉には艶めかしく映る。
そのたびに胸が高鳴る思いであった。

その夜のことはもっと刺激的であった。
庄衛たちの寝間は義父の部屋に移り、庄衛たちの寝間が善吉にあてがわれた。

夜、喉の渇きで目を覚ます。
このころは勝手知ったる他人の家である。
そのまま台所に水を取りに行く。

寝苦しい夏の夜である。
庄衛たちの寝間も襖が半分ほど開け放たれて豆電球の灯りが見える。
そこから声が聞こえる。
呻くような声である。
善吉も子供ではない、それはすぐにわかった。

善吉の脚は釘付けになる。
罪悪感を忘れておずおずと近づく。

豆電球の灯りでその姿態ははっきりとわかる。

庄衛と美代の褥・・・・胸が早鐘を打つのがわかる。
浴衣の裾をまくりあげられて美代が寝ている。
その下半身に庄衛は蹲っている。
もう浴衣は脱ぎ去って褌一枚の裸である。

やがて庄衛は美代を全裸にすると自らも褌を取り払う。
人の房事を見るのは初めてのことである、いや宴席での催しで一度見たことはあったがそれは演技の一種だった。

庄衛は美代の両足の間に割って入り庄衛のそれを押し入れる様がわかる。
そのままその行為は続き美代はすすり泣いている。
やがて庄衛は美代の脚を上げて後ろから庄衛のものを抽掻する。
その様はあたかも開け放たれた襖の方に見えるように交わり続ける。

やがて二人はぐったりとして事は終わったようであった。

庄衛は仰向けにぐったりしたそれを下腹部にさらして寝転がっている。
美代は庄衛のものをふんどしでふき取り自分も身繕いを始める。
あわてて善吉はその場を離れた。

善吉の胸は昂ぶったままである。
股間はずっと固くなって痛いほどになっている。

少しの時間が経ったってふと思う。
もしかしたら庄衛は善吉が見ているのを知っていたのではないのか?

朝起きて挨拶を交わす庄衛の顔は少しはにかんで見えたのは善吉の気のせいであったのだろうか。

次の日は善吉の車で幸代を乗せてドライブの約束をしていた。

その日のことであった、善吉と幸代が結ばれたのは。
車の中で幸代の顔を見ながら庄衛の面影を追った。
たまらず善吉は幸代を抱いた。
こうして善吉は幸代を娶り永井家の養子婿入りをしたのである。

二人は善吉の勤め先のある神奈川に住宅をローンで買った。
善吉は会社に通い美代は主婦をする、そのような平和な日が続いた。
ときより庄衛夫婦も幸代の様子を見がてら上京する。

幸せな時が流れた。
庄衛も美代も孫の顔を見たがったがそればかりは簡単に実現しなかった。

年末年始の休暇、ゴールデンウィーク、お盆休みと善吉は幸代を伴って秋田の実家に帰る。
二人で農作業も手伝った。

時には近場の観光旅行も連れだって出かけた。
ホテルや旅館では二室用意した。

時には女どおしが良いと言って幸代は美代と寝た。
善吉と庄衛が同室で眠る。

そんなときはいつも善吉は良く寝付けなかった。
庄衛はしばらくすると寝息を立て始める。

安らかに眠る庄衛を見るのが好きであった。
もうすっかり老人の仲間入りした日焼けした顔は穏やかな様相である。

しばらく見入っていると庄衛は布団をはねのけて足を投げ出す。
暑いのであろうか?
寝間着がはだけて庄衛の白いふんどしが見える。
前垂れはめくれて白い布は緩んでいてその脇から庄衛のものが見え隠れする。
それが堪らなく色っぽく感じる。

やがて善吉は昭栄の布団を掛けて眠りに着く。

更新日:2017-03-11 15:55:52