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【番外編4】 白昼夢でキスをして! 後編 *R-15

「うーん、まだ熱があるわね」

毛利蘭が体温計を手にしてぐったりと布団の中で横になるコナンを見下ろしている。

手元の体温計は38.2度。
一昨日は熱が39度近くまで上がった。

「……蘭ねぇちゃん、僕なら一人で大丈夫だから……ゴホッ、出かけていいよ」

コナンが熱で苦しそうに息を吐きながら必死に訴える。

「でも……」

「心配しないで……僕、大人しく寝てるから」

「そう、コナン君がそんなに言うなら……。
ごめんね、お父さんが風邪なんかうつすから」

(本当だよ、おっちゃん! 俺にうつすなよ)

三日前まで風邪で寝込んでいた毛利小五郎は一足早く元気に復活している。
入れ替わるようにコナンが風邪を引いたのだ。

「ううん」とコナンが小さく首を振る。

「じゃあ、コナン君、絶対に無理しちゃダメよ。
お父さんにはコナン君の看病するようによーく言っておくからね。
困ったことがあったら、何でもお父さんに言うのよ」

「うん、わかった。ゴホッ」

今日は蘭は友達と前々から約束していたらしい。

こんな日に約束する相手と言ったら…………
もしかしたら、デートかもしれない。

そう、今日はホワイトデーだった。

工藤新一はもう死んだのだ。
蘭がいつまでも新一に囚われている必要はない。
今は江戸川コナンとして穏やかな気持ちで蘭の幸せを見届けたい。

そんなことが頭を過りながら、
「蘭ねぇちゃん、いってらっしゃい、気をつけてね」とコナンは蘭を見送った。

更新日:2017-07-14 21:07:14

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小さな恋、見つけた。【コナンでコナン×哀】 小学生時代