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約束の一年

これが一年前の出来事。

コナンの目の前に座る灰原哀は解毒剤が完成した事実を知らない。

コナンは自分が解毒剤を作れなかったから元に戻れなかったと、
今でも哀は少なからず罪の意識を抱えて生きている。

コナンもしばらくは秘密にしておくつもりだ。

再びポアロでのコナンと哀の会話に戻れば、
コナンがようやくコーヒーカップから顔を上げて哀を見る。

「だから、俺が死んで一年たったし、
もうそろそろいいんじゃないかと思ってさ」

「何が?」

「ん、あのよ、俺も今年で二十歳だろう」

「貴方、まだ小学三年生よ」

「バーロー、見かけじゃなくて中身の話だよ。
オメーだって二十歳じゃないか」

「あら、貴方と出会った時に私は八十四歳って言わなかったかしら?」

「はいはい」

コナンが小さく嘆息する。

「つーか、真面目に話を聞けよな」

「貴方がはっきり言わないからよ」

「だから、俺も二十歳になるし……
そろそろ可愛い恋人が欲しいなと思ったんだよ!」

コナンがいきなり声を張り上げた。

「灰原哀さん、俺と付き合って下さい!」

コナンの告白に哀がつかの間の間びっくりした顔をすると、
ニコリと笑みを浮かべた。

「いいわよ、でも、付き合うとなったら……
さっきのお詫び、フサエブランドの新作バッグにしてね」

「はあ? おい、なんでそうなるんだよ」

「だって、私、一年も待たされたのよ」

そうだった。
コナンは一年前にも哀に告白していた──。

更新日:2017-03-10 12:56:19

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小さな恋、見つけた。【コナンでコナン×哀】 小学生時代