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実は、その頃、コナン自身も大変な思いをしていたのだ。
コナンにはもう一人守らなければならない少女がいた。

そう、毛利蘭だ。

コナンは地下室で哀を見つけたあの日の夜、工藤新一の携帯を衝動的に破壊してしまった。
なぜ、そんなことをしたのかコナンにもよくわからなかった。

ただあの時はこの目で見た事実に理性より感情が突っ走っていた。

解毒剤を作れるのは灰原哀ただ一人。

あんな状態の哀を見たら、二度と解毒剤を作ってくれとは頼むことなどできやしない。
咄嗟にそんな現実がコナンの脳裏をかすめ、発作的に壊してしまったのかもしれない。

衝動的だったとはいえ、コナン自身はそのことにあまり後悔はしていなかった。
工藤新一に戻らなければと足掻き続ける自分に…………
もう疲れていたのだ。

けれど、問題は突然、新一の携帯が通じなくなったことで蘭がパニックを起こしたことだ。

新一を探さなきゃといって何のあてもなく家を飛び出そうとする蘭を、
コナンと毛利小五郎で必死に止めた。

変声機で新一の声で電話しようかとも悩んだが、このまま二度と戻れなかったら、
一時の気休めにしかならない。

だから、LAの両親に頼んで蘭の元へ電話をしてもらった。

『新一はアメリカで事件に巻き込まれて行方不明になった』

とそう蘭に伝えてもらったのだ。

更新日:2017-02-25 01:01:10

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小さな恋、見つけた。【コナンでコナン×哀】 小学生時代