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小説

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四当五落


 七 四当五落

 そういえば、あのときもそうだった。ひとより遅れて始めた大学受験――。
 本来なら、十七か十八で挑むはずの大学受験を、私は二十三歳で始めた。
 浪人をしていたわけではない。その時代は、確かに二浪・三浪はザラで、なかには四浪、五浪という剛の者もいた。その意味では、二十三で大学受験にトライするのは、いかにも遅すぎるとはいえ、そう不自然な時代ではなかった。とくに医学部志望の受験生などは、それほどの年齢になっても挑戦し続けていたし、私の周囲にもそういう手合いはいた。
 いまでは、とある県の知事をやっているK君もそのひとりであったし、とある病院の病院長をやっているW君も、かつては塾の講師をしながら医学部を目指していた……。

更新日:2017-04-08 13:10:23