- 7 / 13 ページ
まさき
わかってる。
わかってるんだ。
こんな事、翔ちゃんに言っても仕方ないのに。
ニノに気持ちを伝えるのに、躊躇いはない。
問題は……。
無意識に翔ちゃんのシャツを握っていたらしい。
翔ちゃんの手が俺の手に重なる。
「不安?」
「俺、フラれることが怖いんじゃないんだよ」
「わかってる」
重なっていた手が、強く握られた。
ニノと、想いが通じ合えばいいけど、そうじゃなかったら?
ニノは俺を、嫌悪するかもしれない。
気まずくなって、お互いに気を使って。
それはメンバーにも波及して、今の雰囲気を壊してしまったら?
ニノが一番大切な場所。
その場所を俺が奪ってしまうかもしれない。
考えれば考えるほど、悪い方向にしか、いかない。
翔ちゃんの手が俺の頭を撫でた。
「翔ちゃん?」
「あのさ、雅紀が考えてるより、俺たちは強いよ。誰も、この場所を無くそうとか、考えてないから」
「でも」
翔ちゃんが俺の頭をポンポンと叩く。
「それに、俺と付き合うんだろ?だから思いっきりフラれてこい」
「ええっ!」
「好きだよ、雅紀。おまえが、ニノを好きでも、俺はおまえが好きだから」
翔ちゃんを見つめる。
嘘や冗談を言ってるようには、見えない。
それに俺を見つめる瞳は真剣で。
演技、なんだよね?
「翔ちゃん、ありがとう」
「頑張れそう?」
「うん」
「そう。じゃ、俺、帰るよ」
翔ちゃんは俺を退かせて、立ち上がる。
「え?泊まっていかないの?」
「何言ってんの。これから違う奴に告白しようとしてる奴が」
「泊まるぐらい、いいじゃん」
「俺がダメだから言ってる」
翔ちゃんは荷物を持って、居間を出ようとしていた。
その後を追う。
玄関で靴を履いてる背中に向けて言う。
「翔ちゃんは、本当に俺のこと好きなんだね」
「ああ。じゃあ、また」
「うん」
俺を見ずに出ていった翔ちゃん。
いつもなら、名残惜しげに濃厚なキスをくれるのに。
それに答えてる時、いつも嬉しかった。
翔ちゃんが出ていったドアをしばらく見つめる。
なんで、こんなに寂しく感じるんだろう。
わかってるんだ。
こんな事、翔ちゃんに言っても仕方ないのに。
ニノに気持ちを伝えるのに、躊躇いはない。
問題は……。
無意識に翔ちゃんのシャツを握っていたらしい。
翔ちゃんの手が俺の手に重なる。
「不安?」
「俺、フラれることが怖いんじゃないんだよ」
「わかってる」
重なっていた手が、強く握られた。
ニノと、想いが通じ合えばいいけど、そうじゃなかったら?
ニノは俺を、嫌悪するかもしれない。
気まずくなって、お互いに気を使って。
それはメンバーにも波及して、今の雰囲気を壊してしまったら?
ニノが一番大切な場所。
その場所を俺が奪ってしまうかもしれない。
考えれば考えるほど、悪い方向にしか、いかない。
翔ちゃんの手が俺の頭を撫でた。
「翔ちゃん?」
「あのさ、雅紀が考えてるより、俺たちは強いよ。誰も、この場所を無くそうとか、考えてないから」
「でも」
翔ちゃんが俺の頭をポンポンと叩く。
「それに、俺と付き合うんだろ?だから思いっきりフラれてこい」
「ええっ!」
「好きだよ、雅紀。おまえが、ニノを好きでも、俺はおまえが好きだから」
翔ちゃんを見つめる。
嘘や冗談を言ってるようには、見えない。
それに俺を見つめる瞳は真剣で。
演技、なんだよね?
「翔ちゃん、ありがとう」
「頑張れそう?」
「うん」
「そう。じゃ、俺、帰るよ」
翔ちゃんは俺を退かせて、立ち上がる。
「え?泊まっていかないの?」
「何言ってんの。これから違う奴に告白しようとしてる奴が」
「泊まるぐらい、いいじゃん」
「俺がダメだから言ってる」
翔ちゃんは荷物を持って、居間を出ようとしていた。
その後を追う。
玄関で靴を履いてる背中に向けて言う。
「翔ちゃんは、本当に俺のこと好きなんだね」
「ああ。じゃあ、また」
「うん」
俺を見ずに出ていった翔ちゃん。
いつもなら、名残惜しげに濃厚なキスをくれるのに。
それに答えてる時、いつも嬉しかった。
翔ちゃんが出ていったドアをしばらく見つめる。
なんで、こんなに寂しく感じるんだろう。
更新日:2017-03-19 14:18:06