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しょう
俺の前で、二人はいつものように笑いあっている。
俺は新聞に目を落とした。
雅紀から、うまくいったと報告されて、一ヶ月。
雅紀の家に行くことも、なくなった。
雅紀と……しなくなって、一ヶ月。
たった一ヶ月なのに。
俺は雅紀を抱きたい病にかかってしまった。
二人きりの控え室。
衣装に着替える雅紀は、無防備に俺の前で上半身ハダカになった。
そのまま抱きしめて、コトに及んでしまいそうになるのを必死で堪える。
見ないように後ろを向いて、シャツを脱いだ時だった。
「翔ちゃん」
雅紀が俺に抱きついて来た。
しかもハダカで!
「雅紀!」
慌てて引き剥がそうとする。
でも俺は、雅紀に両腕ごと抱きしめられていて、動きが制限されていた。
「俺とこうするの、嫌なの?翔ちゃん」
雅紀の嬉しそうな声を聞きながらも、なんとか逃れようと足掻く。
「離せよ!」
「わかった。じゃ、今日、俺の家に来て」
おまえの言ってる事の文脈が、全然わかんねぇ。
「翔ちゃん、今日の夜、スケジュールあいてるでしょ?」
なぜ、おまえが知っている!
雅紀は笑いながら、俺の心の中を読んだように言う。
「マネージャーに聞いたんだ。絶対、来てね」
雅紀が俺の首筋をゆっくりと舐めた。
「雅紀!」
「……来なきゃ、ダメだよ」
雅紀の声に色がつく。
肌がざわめく。
「ね、翔ちゃん、来て」
耳元で囁かれる。
その声は、明らかに俺を誘っていて。
雅紀に羽交い締めにされていなかったら、間違いなくコトに及んでいたことだろう。
こう言うしか、なかった。
「……わかった」
俺は新聞に目を落とした。
雅紀から、うまくいったと報告されて、一ヶ月。
雅紀の家に行くことも、なくなった。
雅紀と……しなくなって、一ヶ月。
たった一ヶ月なのに。
俺は雅紀を抱きたい病にかかってしまった。
二人きりの控え室。
衣装に着替える雅紀は、無防備に俺の前で上半身ハダカになった。
そのまま抱きしめて、コトに及んでしまいそうになるのを必死で堪える。
見ないように後ろを向いて、シャツを脱いだ時だった。
「翔ちゃん」
雅紀が俺に抱きついて来た。
しかもハダカで!
「雅紀!」
慌てて引き剥がそうとする。
でも俺は、雅紀に両腕ごと抱きしめられていて、動きが制限されていた。
「俺とこうするの、嫌なの?翔ちゃん」
雅紀の嬉しそうな声を聞きながらも、なんとか逃れようと足掻く。
「離せよ!」
「わかった。じゃ、今日、俺の家に来て」
おまえの言ってる事の文脈が、全然わかんねぇ。
「翔ちゃん、今日の夜、スケジュールあいてるでしょ?」
なぜ、おまえが知っている!
雅紀は笑いながら、俺の心の中を読んだように言う。
「マネージャーに聞いたんだ。絶対、来てね」
雅紀が俺の首筋をゆっくりと舐めた。
「雅紀!」
「……来なきゃ、ダメだよ」
雅紀の声に色がつく。
肌がざわめく。
「ね、翔ちゃん、来て」
耳元で囁かれる。
その声は、明らかに俺を誘っていて。
雅紀に羽交い締めにされていなかったら、間違いなくコトに及んでいたことだろう。
こう言うしか、なかった。
「……わかった」
更新日:2017-05-20 14:06:38