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幕開け

 かつては煌びやかで栄華を誇った交通の要衝ダコバァ。
時代はロストテクノロジーの嵐が吹き荒れていた。メイン通りであったはずの進宙記念大通りも退廃の色を色濃く纏う。通りでは荒んだ瞳の娼婦達が絡みつくように人々を誘っている。生きていくためには仕方がないと言うより、安易に金銭を得られる彼等の麗しい容姿も問題なのだろう。萎びた歓楽街、一言で言い切れるこの寂れた都市が世界随一の航宙発動機の生産拠点であった。
そして、その活動は壊滅していた。
ボムと後世呼ばれる事になった、たった一つの超兵器が惑星軌道上の防御機構を無効化し、研究室、主軸生産工場、点火動力炉、主産業の施設郡それら全てを砕いたのだ。
復興の言葉が囁かれたが、惑星全土から集められた英才と新進気鋭もその炎に焼かれてしまい。生き残った者はいつまでも続く灰の降る厳冬を越えるために地を這い、媚びを売って数少ない持てる者からの施しを受けるのに必死であった。

更新日:2017-01-15 13:02:42

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