親戚のKちゃんはとてもきれいな女の人でした。一方、私はボロぞうきんのような格好ばかりしてお金もありませんでした。精神病にかかって、姿形にかまわなくなる人がたくさんいます。私もそうでした。
しかし、私の主治医の先生は世界一と言っていいほど正しい心を持たれ、どのような患者さんにも強く正しい診察をされる先生です。私はそんな人になりたいのに、なれません。たくさんの差別を受けてきた私の心は泥まみれで、当時ひどい格好の私の前で盛大な結婚式をあげたKちゃん、親とけんかしてボロボロになっている私を責め、そしてあわれむように電車で座っている人に席をゆずらせたKちゃんの心を、疑いました。
私を醜いと思っているのか、弱いと思っているのかと。