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旅立ち

サトシとシゲル、ノゾミを包む光の元は

「キャタピー達が!」
「これって」
「進化!?」
「ピカ!?」
「ダネ!?」
「「「「「「!?」」」」」」

キャタピー達が、糸を吐き出し自身を守る様に巻き付けていけば

「「「「「「・・・」」」」」」

「トランセルに・・・」
「凄い・・・あたし、こんな一斉に進化するの初めて見る」
「フリ・・・」
「! バタフリー?」
「フリフリフリ」
「! 今日が旅立ちって?」
「こっくり」
「「!」」
「フリリ、フリフリフリリフリフリフリリフリフリ、フリリフリフリフリフリリフ」
「今日は、満月だからお前の子供達だけじゃなくて、森の中のキャタピー全員こうだって?」
「こくこく」
「!? え!? じゃ今日、トランセル達が進化すれば、綺麗な光景が見られるってこと!?」

ずっと前に、写真で見た事があった
満月に舞うバタフリーの群れが、鱗粉を輝かせながら、遠くへと飛んで行く景色を思い浮かべる

確か、あの写真を撮ったのは、トオルだと写真集の表紙にプリントされていた

「・・・そっか、寂しくなるな」
「フリ・・・フリ、フリリフリ、フリフリフリリフフリリフリフリ」
「! ああ、そうだよな・・・お前は本当に良い親だな」
ぽんっとバタフリーの背を撫でる
「? なんて言ったの?」
「通訳」
「立派に成長してくれて、何処かで幸せであってくれたら嬉しいってさ」
「「!」」

はっと
シゲルとノゾミは、目を見開く

バタフリーは・・・本当に良い親だ
寂しいと思うだろう、旅立った先には危険が無いかと不安になるだろう
それでも、我が子の背を押して、幸せを願える、立派な親だ

「・・・フリ」
「? フリ?」
ピンクちゃんが何やら、バタフリーに耳打ちをする
コショコショショ

「!?? フリー!?」
「フリ」
こっくり
「? バタフリー?」
「! フリフリフリ!」
「え? バタフリーどうした? 本当になんでないのか?」
「こくこくこくこく」
「「「?」」」
「ピ?」
「ダネ?」
「「「「「「「?」」」」」」」
あわあわと何処か慌てていて挙動不審のバタフリーに、サトシ達も、ピカチュウ達もきょとりとしバタフリーとピンクちゃんを交互に見るばかりだ


(ま、まったくもー、何を言い出すのか・・・)


バタフリーは、思わず溜息を吐き
我が子の姿形が変わったのを見てから、ちらっとサトシの横顔を眺めていた事は、ピンクちゃんとプリンしか気づかなかった

更新日:2016-08-15 22:02:05

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