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不快な演奏
最初、パソコンのキーボードを叩いていたつもりだった。
ところが、途中から楽器のキーボードに変わった。
電子ピアノの音がして、ちょっとした即興演奏。
良くもないが悪くもないな、という感じ。
そうこうするうち、ふと気づくと
目の前の舞台の上で奥の壁を叩く者が現れる。
銀色にメッキされたブリキの塀のような感じ。
彼であったか彼女であったか、こちらに背を向け
鍵盤状に並んだ薄い金属の板を拳で叩く。
耳障りなひどい音だ。
板がしっかり固定されていないせいだろう。
音楽の基礎ができていない私の演奏を
暗に揶揄やゆしているような気がしないこともない。
いやだな、と思っていると、舞台の上では
複数の男女がこちらに背を向けて並んでいた。
それぞれ担当の金属板の前に立って叩いている。
すると、これはあらかじめ計画された演奏であって
前衛芸術のようなものなのかもしれないぞ。
そのように考えられるので、いくぶん安心したが
発せられる音は相変わらずひどい。
耳を覆いたくなるほどである。
ところが、途中から楽器のキーボードに変わった。
電子ピアノの音がして、ちょっとした即興演奏。
良くもないが悪くもないな、という感じ。
そうこうするうち、ふと気づくと
目の前の舞台の上で奥の壁を叩く者が現れる。
銀色にメッキされたブリキの塀のような感じ。
彼であったか彼女であったか、こちらに背を向け
鍵盤状に並んだ薄い金属の板を拳で叩く。
耳障りなひどい音だ。
板がしっかり固定されていないせいだろう。
音楽の基礎ができていない私の演奏を
暗に揶揄やゆしているような気がしないこともない。
いやだな、と思っていると、舞台の上では
複数の男女がこちらに背を向けて並んでいた。
それぞれ担当の金属板の前に立って叩いている。
すると、これはあらかじめ計画された演奏であって
前衛芸術のようなものなのかもしれないぞ。
そのように考えられるので、いくぶん安心したが
発せられる音は相変わらずひどい。
耳を覆いたくなるほどである。
更新日:2016-07-30 19:35:26