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愛の日々-1-
-1-
佳織が大学生になった直後のことでした。
四月に入学して、五月の連休明けでした。
美術クラブのコンパが近くの居酒屋であったんです。
そこに、いたのが先輩の大野健一でした。
大野健一は、院生で、アトリエも持っていらした。
将来はサラリーマンより、美術家になりたい。
佳織が、好きになったのは、そんな健一さんだったから。
「ふうん、おちあいかおりって名前なん、かおりかぁ」
佳織は、ビールを一杯のんで、チュはい飲んでたからぁ。
大学生になって、開放された五月だから、気分るんるん。
酔っぱらってたわけでは、ないんですけど、めろめろ。
コンパが終わって、佳織は健一に介抱される感じでした。
そのまま、歩いて少し行ったところの、さくらホテル。
さくらホテルは、恋人たちが時間を過ごす場所でした。
「いいんだろ、佳織ちゃん、かわいいんやからぁ」
佳織は、男女関係の知識がなかったわけでは、ありません。
抱かれるってことは、赤ちゃんをつくることにつながる。
「わたし、どうしたのかしら、酔っちゃったのかしら」
大学一年生の佳織が、健一に連れてこられたさくらホテル。
ふかふかベッドがあって、男女がセックスする処だって、知ってました。
酔ったふりをして、でも佳織、ドキドキ、こわい気持ちがいっぱい。
大学生になって、佳織は、いろいろ、体験したかったんですけどぉ。
「はじめてちゃうやろ、佳織ちゃん」
「うん、そりゃぁ、初めてちゃうけど、したことないんです」
恥ずかしさにうつむいて、佳織、どうしたらいいのか迷った。
初めて、セックスなんて、初めて、キッスだって、初めて。
高三のとき、好きな子がいて、手を握られたことあったけど。
受験勉強とかで、忙しかったし、機会がなかったんです。
-2-
佳織は一回生で19才、健一は院生で23才でした。
大学一回生、あどけなくって初々しい佳織です。
まだ化粧水だけの、薄い口紅だけの佳織、それにユニクロです。
つまりダサくって、流行にのってない佳織です。
そんな佳織に、健一は興味を持ったんです。
「だめ、だめ、だめですよぉ」
お酒に酔ってるのか、半ばもうろうとする佳織です。
健一が、ベッドに仰向いた佳織の着てるものを脱がします。
ブラウスのボタンがはずされて、デニムのスカートが脱がされます。
ブラとパンティに、ブルマを穿いただけの佳織にされます。
健一は、トランクスだけになって、ベッドで佳織を抱いたんです。
キッスをされる大学一回生の可愛い佳織。
胸をまさぐられ、お股をまさぐられていく佳織。
佳織は、こわい気持ちと、わくわくで、からだが固まります。
院生で、すでに何度も経験ずみの健一です。
初々しい佳織を、自分の思いのままに、仕立てる野心です。
裸にされてしまった佳織は、おわったあと、涙がこぼれた。
ラブホテルの一室、ふわふわベッドのうえで、佳織はふるえます。
女の佳織、よろこび、不安、愛、恋、恋愛、あかちゃん。
健一のこと、好きになっていく佳織です。
セックスって、いっかいしてしまうと、なんかいもしちゃう。
佳織は、大学院生でクラブの先輩、大野健一と深い関係になった。
健一は、佳織にとって、からだを許した、特別な男子です。
ラブホから出てきて、白梅町の嵐電乗り場で健一と別れた佳織。
そのまま、西大路を金閣寺のほうへ、ひとりで歩きます。
もう、コンパで過ごした時間をわすれた佳織。
健一と、ラブホで過ごした時間も遠くに思えます。
途中、サンクスの明るい店内で、板のチョコレートを買いました。
<ああ、大野健一、わたしの先輩、健一さん>
まだ恋人でもなく、愛するひとでもないのに、佳織は好きになった。
佳織が大学生になった直後のことでした。
四月に入学して、五月の連休明けでした。
美術クラブのコンパが近くの居酒屋であったんです。
そこに、いたのが先輩の大野健一でした。
大野健一は、院生で、アトリエも持っていらした。
将来はサラリーマンより、美術家になりたい。
佳織が、好きになったのは、そんな健一さんだったから。
「ふうん、おちあいかおりって名前なん、かおりかぁ」
佳織は、ビールを一杯のんで、チュはい飲んでたからぁ。
大学生になって、開放された五月だから、気分るんるん。
酔っぱらってたわけでは、ないんですけど、めろめろ。
コンパが終わって、佳織は健一に介抱される感じでした。
そのまま、歩いて少し行ったところの、さくらホテル。
さくらホテルは、恋人たちが時間を過ごす場所でした。
「いいんだろ、佳織ちゃん、かわいいんやからぁ」
佳織は、男女関係の知識がなかったわけでは、ありません。
抱かれるってことは、赤ちゃんをつくることにつながる。
「わたし、どうしたのかしら、酔っちゃったのかしら」
大学一年生の佳織が、健一に連れてこられたさくらホテル。
ふかふかベッドがあって、男女がセックスする処だって、知ってました。
酔ったふりをして、でも佳織、ドキドキ、こわい気持ちがいっぱい。
大学生になって、佳織は、いろいろ、体験したかったんですけどぉ。
「はじめてちゃうやろ、佳織ちゃん」
「うん、そりゃぁ、初めてちゃうけど、したことないんです」
恥ずかしさにうつむいて、佳織、どうしたらいいのか迷った。
初めて、セックスなんて、初めて、キッスだって、初めて。
高三のとき、好きな子がいて、手を握られたことあったけど。
受験勉強とかで、忙しかったし、機会がなかったんです。
-2-
佳織は一回生で19才、健一は院生で23才でした。
大学一回生、あどけなくって初々しい佳織です。
まだ化粧水だけの、薄い口紅だけの佳織、それにユニクロです。
つまりダサくって、流行にのってない佳織です。
そんな佳織に、健一は興味を持ったんです。
「だめ、だめ、だめですよぉ」
お酒に酔ってるのか、半ばもうろうとする佳織です。
健一が、ベッドに仰向いた佳織の着てるものを脱がします。
ブラウスのボタンがはずされて、デニムのスカートが脱がされます。
ブラとパンティに、ブルマを穿いただけの佳織にされます。
健一は、トランクスだけになって、ベッドで佳織を抱いたんです。
キッスをされる大学一回生の可愛い佳織。
胸をまさぐられ、お股をまさぐられていく佳織。
佳織は、こわい気持ちと、わくわくで、からだが固まります。
院生で、すでに何度も経験ずみの健一です。
初々しい佳織を、自分の思いのままに、仕立てる野心です。
裸にされてしまった佳織は、おわったあと、涙がこぼれた。
ラブホテルの一室、ふわふわベッドのうえで、佳織はふるえます。
女の佳織、よろこび、不安、愛、恋、恋愛、あかちゃん。
健一のこと、好きになっていく佳織です。
セックスって、いっかいしてしまうと、なんかいもしちゃう。
佳織は、大学院生でクラブの先輩、大野健一と深い関係になった。
健一は、佳織にとって、からだを許した、特別な男子です。
ラブホから出てきて、白梅町の嵐電乗り場で健一と別れた佳織。
そのまま、西大路を金閣寺のほうへ、ひとりで歩きます。
もう、コンパで過ごした時間をわすれた佳織。
健一と、ラブホで過ごした時間も遠くに思えます。
途中、サンクスの明るい店内で、板のチョコレートを買いました。
<ああ、大野健一、わたしの先輩、健一さん>
まだ恋人でもなく、愛するひとでもないのに、佳織は好きになった。
更新日:2016-07-20 14:15:48