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どんなあなたもアイシテル2 ニノside




『翔ちゃん、俺の父さんに似てる・・・』



そう言ったら翔ちゃんはとっても嬉しそうな貌をして



『じゃぁ親父さんの代わりな?』



って、笑いながら

俺を受け止めてくれた・・・



きっと翔ちゃんは

単身赴任で長いコト父親との交流がなかった俺を

可哀想に思ってくれたんだろう



俺はそんな翔ちゃんの優しさが嬉しくて・・・

でも・・・伝えられない想いが悲しくて・・・



翔ちゃんは鈍感だから

俺の本当の気持ちなんてちっともわからない



どんなに密着しても

平然としている翔ちゃん・・・



これは俺の最上級のアピールなんだけど

翔ちゃんには伝わらない



だけど・・・



良いんだ・・・



翔ちゃんに嫌われなくないし

迷惑掛けたくないから・・・



だから・・・



翔ちゃんに俺の正直な気持ちは伝えない・・・



だけどちょっと勘違いした翔ちゃんの思い込みを利用して

俺は翔ちゃんの膝の上を俺の居場所として確保した



いつまで経っても平行線の

変わらない俺達のそんな関係・・・



でも・・・



翔ちゃんの膝の上は

俺の・・・

俺だけのモノだから・・・



だから今日も

俺は自分の想いに蓋をして

いつもの通り

リーダーの話をしながら

翔ちゃんの温もりを俺のものにする









本当は・・・

親父なんて関係なく






大好きだよ・・・






翔ちゃん・・・・


















更新日:2016-04-15 03:55:07

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