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「ギイ・・痩せたね・・」、
客人を次々と迎え入れている総帥、
義一さんを見つめて彼女が呟いた。
「そうだね、ちゃんと食べているのかな・・」、
僕の手を握っていたカレンの手をギュッと
握り締める。
「私達にはどうする事も出来ないけど・・、
でも、あんな姿を見てほってはおけないよ・・」、
いつものカレンのお節介が始まる。
「好きにしたら?・・」、
ニッコリ笑ってそのイライラしている
可愛い顔をみあげると
「え?いいの?・・」、
驚いたカレンが僕を嬉しそうに見つめる。
「止めても行くだろ?・・」、
カレンの手にちゅっとキスを送りそっと
その手を離した。
「まさ・・・・」、
うっすらと涙を浮かべて、
「できれば、僕も一緒にお願いしたい
けど?」、
ぺろ!っと舌を出して両手でお道化ると
「そうこなくちゃ!!」、
大きなジャンプをして、カレンはギイの
元に向かった。
「困った奥様だな・・、ま、そこがいいん
だけどね・・タクミ君・・」、
すぐ横の写真タテにこそっと、そんな
愚痴を言うと、なぜかその写真がニッコリ
とほほ笑んだように見えた。
「どこにいるんだい・・・」、
少し車椅子の向きを変えその写真に近寄ると
三洲さんが、僕の隣にそっと立った。
「崎のこと、頼みます・・・」、
写真から視線を外すことなく、小さな声で
そっと僕だけに聴こえるように、三洲さん
は言った。
「はい・・、きっと探し出して、二人には幸せ
になって貰います。」、
そう答えると僕は車椅子を義一さんに向け
て押し出した。
「ギイ・・痩せたね・・」、
客人を次々と迎え入れている総帥、
義一さんを見つめて彼女が呟いた。
「そうだね、ちゃんと食べているのかな・・」、
僕の手を握っていたカレンの手をギュッと
握り締める。
「私達にはどうする事も出来ないけど・・、
でも、あんな姿を見てほってはおけないよ・・」、
いつものカレンのお節介が始まる。
「好きにしたら?・・」、
ニッコリ笑ってそのイライラしている
可愛い顔をみあげると
「え?いいの?・・」、
驚いたカレンが僕を嬉しそうに見つめる。
「止めても行くだろ?・・」、
カレンの手にちゅっとキスを送りそっと
その手を離した。
「まさ・・・・」、
うっすらと涙を浮かべて、
「できれば、僕も一緒にお願いしたい
けど?」、
ぺろ!っと舌を出して両手でお道化ると
「そうこなくちゃ!!」、
大きなジャンプをして、カレンはギイの
元に向かった。
「困った奥様だな・・、ま、そこがいいん
だけどね・・タクミ君・・」、
すぐ横の写真タテにこそっと、そんな
愚痴を言うと、なぜかその写真がニッコリ
とほほ笑んだように見えた。
「どこにいるんだい・・・」、
少し車椅子の向きを変えその写真に近寄ると
三洲さんが、僕の隣にそっと立った。
「崎のこと、頼みます・・・」、
写真から視線を外すことなく、小さな声で
そっと僕だけに聴こえるように、三洲さん
は言った。
「はい・・、きっと探し出して、二人には幸せ
になって貰います。」、
そう答えると僕は車椅子を義一さんに向け
て押し出した。
更新日:2017-06-20 21:50:35