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かぶ勝負 後篇
でかい図体が三人もいると狭っ苦しくてしょうがない、と首領パッチが破天荒に言って座布団を片付けさせて敷布を敷かせ、それから金の代わりに使う飴を買いに行かせた。その際にベーベベがボーボボに一緒に行くように言ったが、祭りの期間以外は陽気なだけで割と普通な村なのに張り切ってハジけられては困る破天荒は強固に断って一人でお使いに行った。
破天荒が戻って来たので飴を分け、親を決めるとなるが、それぞれ自己主張が激しいのでまずは首領パッチと破天荒とべーべべの三人でのかぶ勝負となった。ボーボボに札を切らせて二枚ずつ配らせて、勝った首領パッチが親に決まった。
首領パッチが三人の正面に座り、札をシャッフルして公正を期する為にボーボボにカットさせ、それから首領パッチがその札から一枚取って裏を向けて置くとベーベベに弟が理解し易いように表を向けて置いてくれと頼まれてその通りに置き直し、横一列に合計四枚の“場札”が出揃うと首領パッチは自分の持ち札を一枚取って膝の前に伏せて置いた。破天荒とベーベベがそれぞれ選んだ場札に飴を張り、それからベーベベがボーボボに言った。
「最初はオレか破天荒と同じ札に張れば良いからな」
理不尽なまでに厳しいがこうやって優しい時もある兄故にボーボボはベーベベをそれなりに慕っており、ボーボボはまた触れた兄の優しさに嬉し涙を滲ませ、破天荒の賭けた札に飴を置いた。
「じゃあ破天荒♪」
「おまっ…そこはオレに乗る流れだろ!何で破天荒なんだよ!」
「性根のひん曲がった足くさ野郎に拉致られたてめーより、首領パッチに拾われた破天荒の方が強運だからだ」
「……っ!兄になんて口聞いてやがんだ!」
「血を分けた兄弟と言えども勝負は非情なんだよ!」
「ほざけ!ガキの頃みてーに思い知らされたいのか!」
あわや毛真拳対決、となるが、首領パッチが見下した目で二人を窘めた。
「いい大人が他人ん家で兄弟喧嘩すんなよ」
毛兄弟が大人しくなったので首領パッチはまずは破天荒とボーボボの張った札に“打ち札”をズラして重ねて伏せて置き、次に誰も張っていない札に表を向けて置くと、それからベーベベの張った札に打ち札を伏せて置いた。破天荒とベーベベが打ち札を首領パッチからは見えないように捲って図柄を見て、その間やる事のないボーボボは手持ち無沙汰でいると破天荒が同じようにして見るように言うので真似をした。
破天荒が戻って来たので飴を分け、親を決めるとなるが、それぞれ自己主張が激しいのでまずは首領パッチと破天荒とべーべべの三人でのかぶ勝負となった。ボーボボに札を切らせて二枚ずつ配らせて、勝った首領パッチが親に決まった。
首領パッチが三人の正面に座り、札をシャッフルして公正を期する為にボーボボにカットさせ、それから首領パッチがその札から一枚取って裏を向けて置くとベーベベに弟が理解し易いように表を向けて置いてくれと頼まれてその通りに置き直し、横一列に合計四枚の“場札”が出揃うと首領パッチは自分の持ち札を一枚取って膝の前に伏せて置いた。破天荒とベーベベがそれぞれ選んだ場札に飴を張り、それからベーベベがボーボボに言った。
「最初はオレか破天荒と同じ札に張れば良いからな」
理不尽なまでに厳しいがこうやって優しい時もある兄故にボーボボはベーベベをそれなりに慕っており、ボーボボはまた触れた兄の優しさに嬉し涙を滲ませ、破天荒の賭けた札に飴を置いた。
「じゃあ破天荒♪」
「おまっ…そこはオレに乗る流れだろ!何で破天荒なんだよ!」
「性根のひん曲がった足くさ野郎に拉致られたてめーより、首領パッチに拾われた破天荒の方が強運だからだ」
「……っ!兄になんて口聞いてやがんだ!」
「血を分けた兄弟と言えども勝負は非情なんだよ!」
「ほざけ!ガキの頃みてーに思い知らされたいのか!」
あわや毛真拳対決、となるが、首領パッチが見下した目で二人を窘めた。
「いい大人が他人ん家で兄弟喧嘩すんなよ」
毛兄弟が大人しくなったので首領パッチはまずは破天荒とボーボボの張った札に“打ち札”をズラして重ねて伏せて置き、次に誰も張っていない札に表を向けて置くと、それからベーベベの張った札に打ち札を伏せて置いた。破天荒とベーベベが打ち札を首領パッチからは見えないように捲って図柄を見て、その間やる事のないボーボボは手持ち無沙汰でいると破天荒が同じようにして見るように言うので真似をした。
更新日:2017-09-13 19:35:21