- 12 / 24 ページ
一緒に風呂に入るのだと思っていたのに親分の三助の為だけに行った事にも驚かされ、そして夕飯の時に魚の小骨まで取ってやりそうな勢いで世話を焼いていた様子も鑑みて、この若さで住み込みで子供みたいな親分の身の回りの世話と組の家事労働に明け暮れる生活を送っているのだろう事が心配になった。
「お前ずっと働いてるけど、年中そんな調子なのか?」
「今日はやる事があっただけで、いつもはもっとノンビリさせてもらってますよ」
ハジケ組に於いて破天荒は一番末の子分ではあるが首領パッチの唯一の弟子でもあるので優先されるのは首領パッチに付き従う事なので、首領パッチ次第で一日中遊びに付き合う日もあり、そんな時は何もしなくて構わないので兄貴分達に申し訳無く思う、と話していると風呂から上がった首領パッチが部屋に入って来ながら言った。
「らしくねえ謙遜してっけど、破天荒は良く働いてくれてるぜ。つってもコイツは放浪癖があるから、年中じゃないけどな」
首領パッチがそう言いながら部屋に戻って来たのでベーベベはおいちょかぶを始める為に札を集め、ウキウキしながらレートの確認をすると首領パッチが返した。
「うちは賭事禁止だ」
「組名乗ってんのにか?」
「ヤクザじゃねーし。金じゃなくて飴を賭けるんならいいぞ」
確かにヤクザは積み木遊びなんかしないし子分に新妻か過保護な母親かと思うほど世話を焼かせない、と納得をした。
NEXT
「お前ずっと働いてるけど、年中そんな調子なのか?」
「今日はやる事があっただけで、いつもはもっとノンビリさせてもらってますよ」
ハジケ組に於いて破天荒は一番末の子分ではあるが首領パッチの唯一の弟子でもあるので優先されるのは首領パッチに付き従う事なので、首領パッチ次第で一日中遊びに付き合う日もあり、そんな時は何もしなくて構わないので兄貴分達に申し訳無く思う、と話していると風呂から上がった首領パッチが部屋に入って来ながら言った。
「らしくねえ謙遜してっけど、破天荒は良く働いてくれてるぜ。つってもコイツは放浪癖があるから、年中じゃないけどな」
首領パッチがそう言いながら部屋に戻って来たのでベーベベはおいちょかぶを始める為に札を集め、ウキウキしながらレートの確認をすると首領パッチが返した。
「うちは賭事禁止だ」
「組名乗ってんのにか?」
「ヤクザじゃねーし。金じゃなくて飴を賭けるんならいいぞ」
確かにヤクザは積み木遊びなんかしないし子分に新妻か過保護な母親かと思うほど世話を焼かせない、と納得をした。
NEXT
更新日:2017-09-13 19:29:52