- 7 / 8 ページ
破天荒とボーボボの会話
「ビービビ討伐は兎も角、姉さんのパシリは嫌々やってたんじゃなかったのか。容赦なくシバかれてたし」
彼の事情を考慮せずにいきなり凶器を使って殴った姉を、自分なら隙を見て確実に仕返しをするのに破天荒がそれをしなかったのは苦手意識からの物なのだろうと思わば、彼に仕返しをしたい気持ちがあるのなら手を貸すつもりで水を向けたが、彼の返事はボーボボからすれば意外な物だった。
「そんな訳ねえだろ。オレはお前ら兄弟が割と好きだったんだぜ。でなきゃブーブブさんと連絡なんか取らねーで、勝手にお前らと進めてたぜ」
当時まだ三歳だった破天荒を3狩リアメンバーに入れたのはべーべべだったのでべーべべに好意を抱くのはボーボボにもまだ理解出来たが、ハジケは自己犠牲がメインの首領パッチを尊敬する破天荒があの鬼畜な兄姉達を見てどうやれば好意的になれるのか、と、破天荒の見ている前でも真拳を使ったり使わなかったり方法は様々だったがボコられ続けて兄姉達への復讐の機会を虎視眈々と狙う幼少期を過ごしていたボーボボは不思議に思い、それは何故か、と率直に訊ねると、破天荒が少しの間の後に答えた。
「……お前が兄貴みたいだったから、かな」
子供の頃からとてもハジけていたボーボボだが破天荒にだけは無茶な事をせず、四つも離れていれば世界が違うのだから3狩リア以外では接点を持たなそうなのに破天荒を毎日遊びに誘い、黙って付いて来るだけの破天荒を子供なりに気にかけていた。一人っ子だった破天荒は幼さもあってそんなボーボボを兄の様に錯覚し、ボーボボの鬼畜な兄姉達に恐れを抱きながらも親近感を感じるようにもなっていた。そして毛の王国が滅亡した日に、逃がすために駆け付けて来てくれたボーボボの頼もしい姿を破天荒は今でも忘れていなかった。
「あ〜、素面でなに言ってんだ、オレ」
頬を微かに染めて片手で頭を抱えて羞恥し、それでいてどこか寂しそうな表情は幼い頃の面影が強く出ていた。内気だった破天荒がクールなのにバカなどと言う前代未聞の青年になって現れて驚かされ、そして今はまた内気だった小さな破天荒が目の前にいる。
「破天荒。なんならまた“ボーボボにいにい”と呼んでも構わないんだぞ」
「そんな呼び方した事ねえぞ」
とても覚めた目と声で言われて、矢張り甘え禁止のバックドロップにするべきだったか、と思ったが、ハジけていない破天荒にそんな事をする気になれないのは、
彼の事情を考慮せずにいきなり凶器を使って殴った姉を、自分なら隙を見て確実に仕返しをするのに破天荒がそれをしなかったのは苦手意識からの物なのだろうと思わば、彼に仕返しをしたい気持ちがあるのなら手を貸すつもりで水を向けたが、彼の返事はボーボボからすれば意外な物だった。
「そんな訳ねえだろ。オレはお前ら兄弟が割と好きだったんだぜ。でなきゃブーブブさんと連絡なんか取らねーで、勝手にお前らと進めてたぜ」
当時まだ三歳だった破天荒を3狩リアメンバーに入れたのはべーべべだったのでべーべべに好意を抱くのはボーボボにもまだ理解出来たが、ハジケは自己犠牲がメインの首領パッチを尊敬する破天荒があの鬼畜な兄姉達を見てどうやれば好意的になれるのか、と、破天荒の見ている前でも真拳を使ったり使わなかったり方法は様々だったがボコられ続けて兄姉達への復讐の機会を虎視眈々と狙う幼少期を過ごしていたボーボボは不思議に思い、それは何故か、と率直に訊ねると、破天荒が少しの間の後に答えた。
「……お前が兄貴みたいだったから、かな」
子供の頃からとてもハジけていたボーボボだが破天荒にだけは無茶な事をせず、四つも離れていれば世界が違うのだから3狩リア以外では接点を持たなそうなのに破天荒を毎日遊びに誘い、黙って付いて来るだけの破天荒を子供なりに気にかけていた。一人っ子だった破天荒は幼さもあってそんなボーボボを兄の様に錯覚し、ボーボボの鬼畜な兄姉達に恐れを抱きながらも親近感を感じるようにもなっていた。そして毛の王国が滅亡した日に、逃がすために駆け付けて来てくれたボーボボの頼もしい姿を破天荒は今でも忘れていなかった。
「あ〜、素面でなに言ってんだ、オレ」
頬を微かに染めて片手で頭を抱えて羞恥し、それでいてどこか寂しそうな表情は幼い頃の面影が強く出ていた。内気だった破天荒がクールなのにバカなどと言う前代未聞の青年になって現れて驚かされ、そして今はまた内気だった小さな破天荒が目の前にいる。
「破天荒。なんならまた“ボーボボにいにい”と呼んでも構わないんだぞ」
「そんな呼び方した事ねえぞ」
とても覚めた目と声で言われて、矢張り甘え禁止のバックドロップにするべきだったか、と思ったが、ハジけていない破天荒にそんな事をする気になれないのは、
更新日:2017-08-06 12:27:56