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月光浴
魚雷宿舎での寝起きは大部屋での雑魚寝だが、旅の最中はそれが当たり前で屋根があるだけ有り難いので誰も気にしておらず、各々好きに寛いでいた。破天荒とボーボボは壁を背に胡座を掻いて幼馴染み同士の積もる話をしており、天の助はポエムをしたため、ビュティはガ王と一緒にポコミとあやとりをし、そしてヤッくんで遊んでいた首領パッチはヤッくんを放り出したまま別の遊びを始めた。
「おやびん、ちゃんと片付けとかないと、また踏んづけられちまいますよ」
気付いた破天荒がそう言って首領パッチの背後に正座で座ると一番大きなトゲを引っこ抜いたので、ビュティは驚愕した。
『破天荒さんが首領パッチ君のトゲを取ったーーーッ!!!』
首領パッチを尊敬して止まない破天荒に何があったのか、首領パッチが相手でも散らかす事は許せないくらいの綺麗好きなのか、首領パッチは破天荒を可愛がっているがあんな事をされれば流石に怒るだろうから仲違いになるのではないか、と、気を揉みながら見詰めていると、破天荒がトゲのあった窪みにヤッくんを置いてまたトゲをはめ込んだ。
『……あそこにしまうんだ。良かった』
安堵するビュティに気付かずに引き続きボーボボと積もる話をしている破天荒の膝の上に首領パッチは座り、今度は絵本を読みだした。首領パッチが膝の上に来たのだから破天荒のテンションが急上昇するウゼェ余計な事すんなと皆が思ったが、破天荒はそのまま何もないかの様にボーボボと会話を続け、首領パッチが絵本を読み終わる頃にボーボボとの会話を終わらせて首領パッチに伺いを立てた。
「おやびん、すいません。小一時間ほど月光浴に行きたいんですが」
「おう、そのまんま寝ちまうなよ」
首領パッチは快く返事をすると膝から降りた。破天荒の元気がなくなっていたので気になって膝に座ったりもしたが変わらず、本人が望むなら話を聞いてやるなり慰めてやるが、そうでないのでそっとして置いてやるしかない。なので首領パッチは見送るだけでいると、ビュティが訊ねた。
「一緒に行ってあげないの?」
「誘って来ないって事は、独りになりたいって事だからな」
「破天荒さんでもそんな時があるんだ」
破天荒は首領パッチが傍にいる時は常に首領パッチと一緒に行動したがっている印象があるが、考えて見ればこれまで破天荒がいつの間にか別行動を取っていた事は何度もあり、
「おやびん、ちゃんと片付けとかないと、また踏んづけられちまいますよ」
気付いた破天荒がそう言って首領パッチの背後に正座で座ると一番大きなトゲを引っこ抜いたので、ビュティは驚愕した。
『破天荒さんが首領パッチ君のトゲを取ったーーーッ!!!』
首領パッチを尊敬して止まない破天荒に何があったのか、首領パッチが相手でも散らかす事は許せないくらいの綺麗好きなのか、首領パッチは破天荒を可愛がっているがあんな事をされれば流石に怒るだろうから仲違いになるのではないか、と、気を揉みながら見詰めていると、破天荒がトゲのあった窪みにヤッくんを置いてまたトゲをはめ込んだ。
『……あそこにしまうんだ。良かった』
安堵するビュティに気付かずに引き続きボーボボと積もる話をしている破天荒の膝の上に首領パッチは座り、今度は絵本を読みだした。首領パッチが膝の上に来たのだから破天荒のテンションが急上昇するウゼェ余計な事すんなと皆が思ったが、破天荒はそのまま何もないかの様にボーボボと会話を続け、首領パッチが絵本を読み終わる頃にボーボボとの会話を終わらせて首領パッチに伺いを立てた。
「おやびん、すいません。小一時間ほど月光浴に行きたいんですが」
「おう、そのまんま寝ちまうなよ」
首領パッチは快く返事をすると膝から降りた。破天荒の元気がなくなっていたので気になって膝に座ったりもしたが変わらず、本人が望むなら話を聞いてやるなり慰めてやるが、そうでないのでそっとして置いてやるしかない。なので首領パッチは見送るだけでいると、ビュティが訊ねた。
「一緒に行ってあげないの?」
「誘って来ないって事は、独りになりたいって事だからな」
「破天荒さんでもそんな時があるんだ」
破天荒は首領パッチが傍にいる時は常に首領パッチと一緒に行動したがっている印象があるが、考えて見ればこれまで破天荒がいつの間にか別行動を取っていた事は何度もあり、
更新日:2015-11-11 11:19:12