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この件を境に魚雷ガールの心境に劇的な変化が起こり、個人レッスンはトゲ付き鉄球からゴム鞠に変わって豪快な振りかぶりからアンダースローの女投げになった上に、呼び方が“破天荒ちゃん”になって人目も憚らなくなる一方、破天荒はこの状況を拙いと思いながらも魚雷ガールに何も言えず、精神的な疲労と苦痛から目に見えてやつれて行った。そして破天荒の本心を知らない魚雷ガールに取っては、ソフ×ギョラ本の原稿が入稿済みで印刷所に迷惑を掛けなかった事だけが救いだった。
「体作りも修行の一環よ、破天荒ちゃん。今日はお休みにして、スタミナを付けなさい」
やつれて行く破天荒を心配した魚雷ガールは精力弁当を作って渡しながら、ちょっと大胆だったかしら、と、頬が仄かに熱くなるのを感じて、今更破天荒に羞恥を感じる自分をおかしく思うが、恋とはこう言う物なのだ、と、ソフトンへの裏切りを心の奥底で自覚するまま再燃した恋にのめり込んでいた。破天荒はと言えば、何かを狙われている予感しかしない弁当の中身にいよいよ吐き気がし、血の気もじわじわと引いて行く中でしなだれかかられて我慢の限界に達してしまった。
「ねえ、破天荒ちゃ――」
「ギョラ公!気味の悪い事は止めろ!!オレにはテメーのおままごとに付き合う時間は一秒もねえんだよ!!!」
突然の破天荒の激高に魚雷ガールは目を見開いて驚き、破天荒は最悪のキレ方をしてしまった自覚はあるが止める事は不可能だった。
「テメーのおままごとに付き合う暇があるならオレはおやびんと修行したりおやびんとハジけたりおやびんとハジケ奥義を練習したりおやびんとハジけたりおやびんと」
首領パッチとしたい事を羅列して行く破天荒はトゲを触らせて貰ったのを最後にもう何日も首領パッチに甘える事が出来ていないせいで我慢の臨界点を突破してしまっており、そして彼の本音を知ってバカが治ったのではなく治ったフリをしていただけな事に気付いた魚雷ガールは静かに怒りを見せた。
「……あんた、騙したのね?」
「あ!?テメーが勝手に勘違いしただけだろ!オレはおやびん以外誰の下にも付かねえ、オレは一生おやびん一筋だ!!おやびん最高ー!!!ハジケ組最高ー!!!おやびんバンザーイ!!!ハジケ組バンザーイ!!!」
テンション高く両腕を振り上げて叫ぶ破天荒を魚雷ガールはぶっとい鎖で素早く縛り上げて拘束すると、溜まったストレスから口が減らない破天荒を引き摺り歩きながら呟いた。
「体作りも修行の一環よ、破天荒ちゃん。今日はお休みにして、スタミナを付けなさい」
やつれて行く破天荒を心配した魚雷ガールは精力弁当を作って渡しながら、ちょっと大胆だったかしら、と、頬が仄かに熱くなるのを感じて、今更破天荒に羞恥を感じる自分をおかしく思うが、恋とはこう言う物なのだ、と、ソフトンへの裏切りを心の奥底で自覚するまま再燃した恋にのめり込んでいた。破天荒はと言えば、何かを狙われている予感しかしない弁当の中身にいよいよ吐き気がし、血の気もじわじわと引いて行く中でしなだれかかられて我慢の限界に達してしまった。
「ねえ、破天荒ちゃ――」
「ギョラ公!気味の悪い事は止めろ!!オレにはテメーのおままごとに付き合う時間は一秒もねえんだよ!!!」
突然の破天荒の激高に魚雷ガールは目を見開いて驚き、破天荒は最悪のキレ方をしてしまった自覚はあるが止める事は不可能だった。
「テメーのおままごとに付き合う暇があるならオレはおやびんと修行したりおやびんとハジけたりおやびんとハジケ奥義を練習したりおやびんとハジけたりおやびんと」
首領パッチとしたい事を羅列して行く破天荒はトゲを触らせて貰ったのを最後にもう何日も首領パッチに甘える事が出来ていないせいで我慢の臨界点を突破してしまっており、そして彼の本音を知ってバカが治ったのではなく治ったフリをしていただけな事に気付いた魚雷ガールは静かに怒りを見せた。
「……あんた、騙したのね?」
「あ!?テメーが勝手に勘違いしただけだろ!オレはおやびん以外誰の下にも付かねえ、オレは一生おやびん一筋だ!!おやびん最高ー!!!ハジケ組最高ー!!!おやびんバンザーイ!!!ハジケ組バンザーイ!!!」
テンション高く両腕を振り上げて叫ぶ破天荒を魚雷ガールはぶっとい鎖で素早く縛り上げて拘束すると、溜まったストレスから口が減らない破天荒を引き摺り歩きながら呟いた。
更新日:2017-08-18 12:26:30