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首領パッチが『ボケて』のカンペを掲げているのに気付いて頑張ってみた。
「破天荒さんがしんぱ…えっと…えっと、ホモが嫌いな女子なんていません!!」
「なに言ってんだお前」
 冷めた目の首領パッチに冷めた声で鼻をほじりながら言われてビュティはやらかした感から真っ赤になって落ち込み、そして破天荒はおやびんへの純粋なる敬愛をそんな不純な物だと見られていたのかと落ち込みながらも首領パッチに不純な想いではないのだと必死に釈明をしたが、相手にされていなかった。そんな破天荒を見てボーボボは、この幼馴染みが謎のハジケ生物がドストライクなキツイ性癖でも、それを隠す気がサラサラなくても、バカガードが使えなくなる以外に自分に害がないので広い心で受け入れてやっていたので驚いた。
 そんな馬鹿な連中とは別に、魚雷ガールの女心は動揺から揺れ動いていた。一目惚れをして追い駆け回していた頃の破天荒はキザででクールで冷酷で、バカの片鱗すら感じなかったのに、再会した彼は伝説のハジケリストを親分と慕い、親分に命令されれば衆人環視の中でもハジけ、その姿に魚雷ガールは彼に恋した過去を消し去りたいとさえ思った程だった。それだけでなく、どれだけシバき倒しても改心しなかった彼はこの修行合宿中、まるで初めて恋が実った少女の様に首領パッチに纏わり付いて甘えている上に、前よりもバカ度が上がっているとなると憎しみしか湧いて来なかった。そんな彼がここに来て反抗的な態度を改めたのはまだしも、首領パッチをブン投げた意図が解らず、魚雷ガールは眠れないまま朝を迎えた。

更新日:2017-08-18 11:56:05

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