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「お陰でまともな補習だったぜ。サンキュ、天の助」
 微笑んで言う破天荒はいつものガッカリイケメンではなく久々の本格イケメン登場で、天の助はちょっとドキドキしたと言う。そこへ会話を聞いたボーボボが、幼馴染みを思って更なるアドバイスをした。
「へ〜、良かったじゃないか。ついでに首領パッチに甘えるのも禁止にしろよ」
「あ?せっかくおやびんと一緒に居るってのに、なんでそこまでしなきゃならねーんだ」
 つい最近まで一人で戦いの旅に出ていた破天荒は漸く首領パッチと朝から晩までずっと一緒に過ごせるこの時間を大切にしたくて即座に拒否し、どうせ懐柔するならボロを出さない様に徹底的にやるべきだと諭しても破天荒は聞かず、首領パッチは内心気分が良くなった。
「あんた達、まだ起きてるギョラ?さっさと寝るギョラ」
 魚雷ガールの出現に破天荒のみならず全員がギクリとしたが、魚雷ガールは破天荒をチラリと見るだけで何も言わず何もせず、会話を聞かれていなかった事に全員が安堵した。そして破天荒が聞き入れないのでボーボボは立ち去ろうとする魚雷ガールに殊更見せ付けながら破天荒の変装で首領パッチを抱っこし、キャッキャとはしゃぎながらクルクル回って見せた。すると魚雷ガールから禍々しい負のオーラが発され、そのまま首領パッチを閉め切られた窓に向けて力一杯ブン投げると魚雷ガールの負のオーラが消えたが、破天荒は窓ガラスを突き破って飛んで行った首領パッチを追って慌てて駆けて行ったので見ていなかった。
「と言うわけだ」
「ボーボボテメーなにおやびんブン投げてんだぶっ殺すぞ!!!!」
「ふざけろこの鼻毛野郎今すぐ殺してやっから表出ろ表!!!!」
 憤慨する首領パッチを抱っこして戻って来た憤慨する破天荒にボーボボが起こった事を話し、女としても師としても首領パッチに負けた事に腹が立って破天荒に辛く当たっていたのだろう、と解説すると、破天荒がとても感心をしたので、ボーボボは彼が気付いていなかった事に呆れた。
「目敏いお前が気付いてなかったのか?」
「オレはおやびんしか眼中にないからな」
「かなりヤバい事を格好付けながら堂々と言った!!」
 驚愕のツッコミを入れるビュティにとっくに寝たのだろうと思っていたボーボボ達は一斉に振り返り、注目されたビュティは連日連夜血反吐を吐きまくっている破天荒が心配だったと言いかけて、

更新日:2017-08-18 11:55:04

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