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君の鎖

君と僕とでは住む世界が違う。

だから陰から見ていようと思ってた。

でも何回も君に、「住む世界が違う」って言っても、君はその手を伸ばしてきて。

その所為で僕は離れられなくて。

陰で見ているよりも辛くて。

何回も何回も泣きそうになった。

辛くて泣きたい筈なのに、君から離れられない。

そんな自分が憎かった。

でも、君の表情(かお)を傍で見て。

沢山の声を聴いて。

その全てが愛しいと思っている自分がいた。

やっぱり僕は、君から離れることができない。

君の気が済むまでは傍にいて、気が済んだら離れようと思ってたのに。

いつの間にか君の虜になっていた。

君の表情(かお)も、声も全てがまるで鎖だ。

でも、その鎖は痛くはない。

辛くもない。

むしろ、心地いいのかもしれない。



更新日:2015-12-28 10:18:49

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