• 67 / 504 ページ
蘭が新一のことを考えて物思いにふっけていると、園子が話題を振ってくる。

「和葉ちゃんに話を聞いたけど……
服部君も相変わらず煮え切らない態度らしいわね」

「うん、そうみたいだね。いまだ付き合ってないらしいよ」

「蘭も和葉ちゃんも……あんたたち男で苦労してるわよね。
服部君も何を考えてるのかしらね」

「さあ、前に新一にも聞いたことがあるけど……
『はあ? 服部の気持ちなんて知らねーよ』で終わっちゃったんだよね。
服部君の気持ちをそれとなく聞いてよと新一にお願いしたんだけど、
『他人の恋愛なんか放っておけよ、くっつく時はくっつくよ』って言われちゃった。
新一って意外と冷たいところがあるんだよね」

「言えてる……。
新一君が目の色変えるのって昔っから事件に遭遇した時だけだものね」

「そうそう、根っからの推理オタクでさ、結構自分勝手なんだよ。
突然、一年以上も姿を消しちゃったしね」

(そのあげくに事件を追いかけて記憶喪失になるなんて……新一のバカ!)

新一のことを考えていたら、次第に腹が立ってきた蘭だった。

「いい、蘭! もしも新一君に会えたら、蘭の気持ちをはっきり伝えるのよ。
ところで、蘭、話は変わるけど……
ハロウィンパーティーだから、当日は私たちも仮装するんだからね」

「えっ? そうなの?」

「そうよ、当然よ! 
大規模なパーティーらしいから、東都の男がよりどりみどりよ。
どんな仮装にしようかしら? 目立つ方がいいわよね。
今からパーティーが楽しみね。ねぇ、蘭!」

(やっぱり園子、いい男を探しに行きたいだけじゃないの……。
本当に大丈夫なのかな。
でも、新一に会ったら何を話せばいいんだろう)

なんとなく園子の勢いに押し切られてしまったが、
園子の計画も新一に会うことも楽しみどころか蘭は不安で一杯だった。

更新日:2018-03-19 23:47:27

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook

Someday ~ 忘れないで 【コナンで新一×志保】