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小説

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極秘会議

副作用による記憶喪失と断定した灰原哀の取った行動は素早かった。

工藤新一の記憶の喪失が一時的なものなのか、永続的なものかの判断まではつかなかったが、
とにかく哀は天才的な頭脳をフルに働かせた。

そして、すぐにある一つの決断を下し、阿笠博士の協力のもと実行に移す。

まず頭が重くて痛いと訴える新一に頭痛薬と称して睡眠薬を飲ませ、
もう一度深い眠りにつかせた。

それから、工藤新一の通う帝丹高校の校医でもある新出智明に連絡を取り、
深夜のうちに眠っている新一を新出医院へとこっそり移して預かってもらうことにする。

新出医師には工藤新一が街を彷徨っていたところを発見され、
身体の衰弱がひどいことだけ告げた。

今回の解毒剤はいったん正常な細胞を破壊して再生するために免疫力が極端に落ち、
同時に身体もひどく衰弱する。
一時的な症状ではあったが、新一の顔色もあまりいいとは言えなかった。

『街中を彷徨っておるところを保護されたんじゃが、
だいぶ身体が衰弱しておるみたいでのう……
新出先生の病院でしばらく休ませてくれんかのう。
それと新一君はどうも記憶をなくしているようなんじゃよ』

新出医師には博士の方から説明してもらった。
決して上手いとは言えない言い訳だったが、それでも深い事情があることを察してくれたようで、
新出医師は黙って新一を預かってくれた。

新一を新出医院に預ける一方で、哀は工藤新一の両親である工藤優作、有希子夫妻に連絡を取り、
解毒剤を服用した経緯から副作用が起こった様子まですべての事情を話した。

ロスで暮らしている工藤夫妻は即座に日本への帰国を決め、明日には米花町に戻ってくる。

哀はもう一人、ある人物に連絡を取った。

西の探偵と呼ばれ、江戸川コナンとは年の離れた親友として付き合っている服部平次だ。

『ちっさいねーちゃんが自ら電話してくるなんてどないしたん?
これ、工藤の携帯からやろ? ボウズに何かあったんか?』

「ええ、詳しいことは直接話すわ。服部君、貴方にも協力して欲しいの。
すぐに東京へ来れるかしら?」

『ねえちゃん、わかったで、工藤に何かあったんやな。
ええで、今は夏休みやから明日にでもそっちへ行くわ』

「ありがとう、服部君……待ってるわね」

更新日:2018-03-03 23:27:54

Someday ~ 忘れないで 【コナンで新一×志保】