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小説

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プロローグ

『忘れてしまった日々を、おまえとの思い出を……
いつか、俺は真実を思い出す日がくるのだろうか……』


秋も徐々に深まり、夜になると肌寒さを感じ始めた十月上旬のとある金曜日──
工藤新一は自身が参加するサークル、東都大学サッカー愛好会の飲み会に久しぶりに顔を出す。

新一が東都大学法学部に入学してちょうど半年が過ぎようとしていた。

サッカー愛好会の名称通り、いわゆるサッカー好きの有志が集まるサークルで、
規模としては80人ほどが名簿に名を連ねていた。

主な活動としてはみんなで集まってサッカーを観戦したり、
他大学のサッカーサークルや社会人のクラブ相手に交流試合などを行っている。

新一も入学当初にもらったサークルのビラに書かれていた────

【初心者から経験者まで……サッカー好きなら誰でも大歓迎!】
【いつでも参加自由】
【サッカーの練習や交流試合もやってます!】

などの誘い文句に魅かれ、気軽な気持ちで参加を決めたのだ。

新一は少年時代からサッカーをこよなく愛する一人だったが、
大学に来てまでバリバリの体育会系クラブでやるつもりはなく、
たまに気晴らし程度にサッカーができればいいと思って参加した。

サークルの男女の比率は8:2程度で圧倒的に男子学生が多く、
サッカーを話のネタに飲み会などもしょっちゅう開いている。

サッカーの練習や交流試合、飲み会等に集まるのは毎回二十人前後で、
その都度、参加メンバーの顔ぶれも変わっており、
サークルメンバーそれぞれが都合のいい時に好き勝手に参加して、
ワイワイ、ガヤガヤと騒いでいるのだ。

しかし、新一は大学に入ってからも事件やなんやかんやと探偵としての仕事が忙しく、
月に1~2回サッカーの練習や交流試合に参加するくらいで、
飲み会にはめったに顔を出すことはない。

「おお! 工藤、やっと来たか、こっちだよ」

新一は少し遅れてから飲み会が行われている居酒屋へ到着した。

居酒屋に入るとすぐに同じ法学部の一年生で割とよく話をする坂本優(さかもとまさる)が、
新一を見つけて声をかけてくる。

今日も大学の講義の合間に坂本に話しかけられ、「たまには飲み会に来いよ!」としつこく誘われて、
新一は断り切れずに参加することにしたのだ。

坂本はサークルの飲み会にも積極的に参加しているようだった。

「よう、坂本……遅れてわりぃな」

新一は坂本の隣の椅子に腰を降ろす。

更新日:2018-03-01 22:13:03

Someday ~ 忘れないで 【コナンで新一×志保】