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まーくんと俺は、中学の時に知り合った。
高校も同じ所で、それが縁でお互いの家を行き来していた。
その日も、まーくんの家でダラダラしていた時だった。

「ねぇ、ニノ、エッチしたことある?」

ベッドに寝転んで漫画を読んでいた俺は、顔を上げてまーくんを見た。
まーくんは椅子に座って、俺を真剣な眼差しで見てた。

「おまえはあるの?」

まーくんは唇を尖らせた。

「……ないから聞いてる」

「突然どうしたの?」

俺はベッドから起き上がって、胡座をかいた。

「彼女が、したい、って。俺、どうしたらいいかわからなくて、いや、わかってるけど!でも、そういうのは好きじゃないと……」

この人、何言ってんの?

「まーくん、全然わかんない。もう一回話して。彼女、いるの?」

「……うん。向こうから好きだ、って。でも、俺、その人のことわからなくて、でも付き合えば相手のこと、わかるかな、って」

「で、付き合いだしたんだ?」

「うん……そしたら、わからないうちにエッチしよう、って」

「言われて困ったんだ」

「うん」

「しちゃえば?」

「え?」

「カラダの相性がいいかもしれないよ」

「そんな!」

「やってみなけりゃわからない……これってさ、付き合ってみなけりゃわからない、のと、どう違うの?」

まーくんの顔が泣きそう。
俺はため息をついた。

「まーくん、こっち」

ベッドを指差す。
まーくんは立ち上がって、ベッドに俺と向かい合わせに正座した。
しゅんとしてるまーくんを見てると、なんだか俺が怒ってるみたいに見える。

「まーくん、好きって気持ちがなくても、エッチは出来るんだよ」

現に俺は、なくても出来たし。
カラダの相性が良ければ、デートを重ねて部屋へ行く。
その繰り返しがいつしか、彼女、ってものになった。
でも、俺の優先順位って、一番は友達なのよ。
それに我慢できずに、去って行くのは向こうの方。
それを何度繰り返したか。
ま、今は完全にフリーですけど。

「脱げ」

「え?」

「脱げよ」

「ニノ?」

「早く」

冷ややかな俺の声に、まーくんは上だけ脱いだ。
俺はベッドから降りた。

「寝て」

まーくんは怯えてる。
でも俺は冷ややかな視線を送ってまーくんを威嚇。
まーくんはゆっくりとベッドに横たわった。
目を瞑って、手を合わせて祈ってるけど、それ、邪魔。

「ニノ!」

俺はまーくんの両手を縫い止め、目指す場所へ顔を近づける。
そこを舐めた。
ピクンと反応するカラダ。
でも、まーくんの抵抗はない。
優しく舐めたり、弾いたりしているうちに尖ってきた。
まーくんを見ると、複雑な表情。
快感、好奇心、背徳。
そんな感情が渦巻いてるのかな?
だから俺は、まーくんの快感を引き出そうとする。
まーくんに見えるように舌を出して、それを弄んだ。

「あ、ああ」

まーくんからなんとも言えない声が出る。
ああ、怖いね。
だってオトコトモダチが、自分の乳首舐めてんだから。
それも笑顔で。

更新日:2015-10-08 02:12:22

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