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「ニノ、早く」

潤んだ瞳に見つめられると、なんでもその願いを叶えてしまいそうになる。
こうしてまーくんに求められるのは、嫌いじゃない。
その原因に憤ることにも、もう慣れてしまった。
横たわるまーくんにキスする。
すると速攻で舌が俺に侵入しようとしてきて。

「んん」

不満を声に出すと、大人しくなる。
俺が主導権握るのがスジってもんでしょう?
俺はゆっくりとまーくんを味わう。
上唇、下唇、そしてやっとまーくんの口の中。
まーくんは待ちきれないと言うように、俺の舌に舌を絡ませる。

欲しい、って。

もっと、って。

行動で表してくれる。
俺はそれが嬉しくて、まーくんのカラダを跨いだ。

「ニノ」

まーくんが次に来ることを期待して、俺を呼ぶ。
でも……。

「雅紀」

俺の怒ったような声に、まーくんのカラダがピクンと跳ねる。
まーくんが思い出したように俺を優しく呼んだ。

「カズ」

正解。
俺とまーくんのルール。
セックスの時は、名前で呼び合う事。
まーくんに普段と違う呼ばれ方をすると、俺が興奮するんだよね。
俺は笑顔になると、行為を再開する。
まーくんのと、俺のが合わさるように調節して、胸に顔を近づける。
そこは触ってもいないのに、ちゅーして!って主張して、硬く尖っていた。
だから俺はソコをちゅーって吸ってあげる。
まーくんから吐息が漏れる。
でも、俺はまーくんに声を出して欲しくて、そこを吸ったり舐めたり、甘噛みしてみたり。
もちろんまーくんと俺のが擦れるように腰を動かすのも忘れない。
そのうちまーくんから、甘い声が漏れ出す。

「あっ、カズ、ソコ、すごく」

「いい?」

「うっ、ん、いいっ」

まーくんのが凄くなってるから、聞いてみる。

「まーくん、まーくんのココ、食べたい」

「うん、食べて、カズ」

答えなんて初めからわかってる。
まーくんが嫌なんて言う訳ない。
早く舐めて欲しくて仕方ないんだから。
だって、トロトロと溢れるこの人の液体が。
まーくんと俺のを気持ちいいくらい昂めてくれたから。
本当にビンカンなの、この人。
今日は特に。
全身が性感帯になってるんだろう。
俺にはわからないけど。
わかりたくもないけど。
まーくんのを、ぱくんと咥えるとそれだけでまーくんのカラダがビクビクと震える。
口を、舌を使って、更にまーくんを昂めていく。
俺の髪を撫でる手は、優しい。
俺はまーくんが俺を受け入れてくれるトコに、そっと手を這わせる。

「カズ」

そこは、俺のを受け入れたくてピクピク動いていたけれど、まだダメ。
まーくんをいかせないと、俺が辛いからね。
俺はまーくんを咥えたまま、近くに置いたローションを手に取る。
準備して、ゆっくりとまーくんの中に指を沈めていく。

「ああっ」

まーくんが痛がってない。
それを確認してから指を抜き差しして、指を増やす。
俺の口の中でまーくんが、爆発しそう。
だから俺は、まーくんの気持ちいいところを指で擦ってやる。

「いやっ、いやっ、ニノ、いきたくない」

ほら、またニノ呼びになってる。
まーくんは気付いたのか。

「カズ、カズ」

フルフルと首を振っている。
でもね、まーくん。
俺は今すぐにでも、あなたと繋がりたい。
あなたがコレを嫌がってることも、知ってる。
そして、コレがないと俺が大変なのも知ってる。
知ってるからこそ。
俺はまーくんを敢えて責め立てるんだ。

「やだ、やだよ」

わがままな、子供のようなまーくん。
頑張ってるみたいだけど。

「も、もういく、カズ、もう」

ん、わかってる。
もう、そろそろだって。
だから、我慢しないでいけよ、まーくん。
まーくんの手が俺の頭をグッと引き寄せた。
その途端、口の中に広がる独特の味。
俺はそれを受け止める。
受け止めて、飲み込む。

更新日:2015-10-05 14:49:34

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