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曇りガラスに映るのは、

コドモの落書きのような

「大ちゃん、すき。」

という文字。


拗ね拗ねモードでまさかこんなことを書いていたとはなあ・・・。

本人の意図しないところで受け取ってしまった告白。


もちろん、おどろきはあったのだけれど。
やっぱり、というか期待していた部分もある。

多分、コイツは俺に惚れている。
予感が的中した嬉しさと。
事実を知ってしまうと、戸惑いが覚悟に変わる。


「さて。いつ本人の口から聞けることになるのやら。」


じいっと俺をみつめていたかと思えば、急に他人行儀になってそわそわしてみたり。
マイペースにスマホをいじっていたと思えば、俺が隣にいると気がついた途端に耳まで桜色に染めてみたり。

今まではイマイチ自分の直感に自信がもてなくて、まおの挙動不審に「何かやらかしたか?」
と、首をひねることもあったけど。


「・・・かっわいいなあ。」


その日から、「まおウォッチング」は、俺の密かな楽しみになった。


更新日:2015-11-16 16:15:37

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いつまでも大まおが好き!その3