「翔ちゃん・・・

気を付けていってらっしゃい」



５人での収録の後

独りキャスターの仕事で海外に向かう

翔ちゃんの為に

みんなが気を遣って

俺達を楽屋で２人っきりにしてくれた・・・



とは言っても

この後に仕事があるのは

Jと俺だけだから

リーダーと相葉さんは帰っちゃって

Jが気を利かせてくれた

って、だけなんですけどね・・・



翔ちゃんの腕の中で

２週間は独りなんだと

ぼんやり考えてしまう・・・

俺・・・淋しいよぉ・・・翔ちゃん・・・



でも・・・



そんな鬱陶しいコト・・・あなたには言えない・・・

面倒くさいヤツだなんて・・・

あなたに思われたくない・・・



「カズ・・・俺がいない間に浮気なんかするなよ？」



・・・心配なら行っちゃダメだよ・・・翔ちゃん・・・



「する訳ないでしょ

私には翔ちゃんだけなんだから・・・

あ・・・」



不意に重なる唇・・・

もう・・・

すぐに翔ちゃんは出発なのに・・・

昨夜・・・ちゃんといっぱいしたのに・・・



翔ちゃんは気が済むまで

俺の唇を味わった後



「じゃあ

行ってくるね」



そう言い残して翔ちゃんは

爽やかな笑顔で楽屋を出て行った



もう・・・



こんな俺を独りで残して行くなんて・・・

知らないよ・・・？



















翔ちゃんを見送って

俺は今夜の予定を確認する



そして・・・

リーダーに電話した



あれ・・・留守電だ・・・

じゃあ・・・相葉さんは・・・？



また留守電・・・



じゃ・・・松兄・・・



ヨコ・・・



もう・・！

みんなどうして留守電なんだよぉ！



みんな留守電・・・

もう・・・こうなったら出るまで

電話を掛け続けてやる！

次は・・・












『もしもし？』



あ・・・やっとアタリ・・・



「ヒナ？

今どうしてる？」


『珍しいなニノからなんて・・・

何かあったんか？』


「・・・余計な事は良いから・・・

ねぇ・・・今夜、泊まりに行っても・・・いい？」



『イイに決まっとるやんか！

・・・どんな用事があっても

お前の為やったら時間空けるし！！』


「サンキュ♡

お酒・・・用意しておいてね」


『・・・わかった美味い酒とツマミ用意して待っとるから

何時でも来いや』


「ありがと♡

じゃ、まだ仕事があるからまた後で連絡するね」


『おぅ、待っとるわ』






今夜はヒナ・・・

賑やかな夜になりそうで口元が緩む・・・












翔ちゃんは知らない



翔ちゃんから離れると

俺の中で動き出す・・・





悪い虫・・・





翔ちゃんは大好き・・・

アイシテル・・・






俺の一番・・・








でも・・・



だから・・・














ごめんね・・・


翔ちゃん・・・