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喉に通らない食事

バスケットボール部の子達とつるむようになっていた。まぁ、でもグループ内でも浮きぎみだったので、必死にご機嫌とりしていたわけで、中学校は美化係をしていました。班がありまして、同じ係通しは同じ班。係に入っていない人は好きな班に入るという仕組みで主に6~7人班になるわけですが、「好きな」となるとやはり仲のいい子達が一緒になります。
私の班は、バスケットボール部の 一人と、クラスであまり評判が良くないと噂されていた女の子と、もて男と、サッカー少年、後、美化係の私ともう一人の男の係合計6人班になりました。評判が良くない女の子はあくまでも噂だったので、私はあまり気にしていませんでした。
仮に評判が良くない女の子の名前を夏実にしましょう。
バスケットボール部の女の子は桃と呼びます。
夏実はとても秀才でした。バカな私は良く勉強を教えて貰っていました。
とても、いい子だと思いましたよ。
ときどき、私は無視され、男子と良くおしゃべりをしていましたけど、あまり気にしていませんでした。
毎回無視されているわけではありませんでしたからね。

桃はそれがあまり気にくわなかったみたいでした。
男子の前でキャピキャピしていた夏実の存在が、確かに夏実の所謂「ぶりっ子」は結構派手ではありました。ボディタッチやら、勉強を男子に教えるとき、これでもかってぐらい、密着していました。そのわりに、女子には先程にも書いたように、無視や可愛い女の子の、嫌な噂を流していたそうです。私には、害のない子なのであまり気に止めていませんでした。

家庭科の調理実習の時に、とうとう桃の怒りは頂点に達しました。
夏実が男子の気を引くために全ての作業(野菜を切ったり、炒めたり茹でたり)をこなしてしまい、私たちの作業は皿並べだけ、片付けも夏実が殆どやり、家庭的な女性をアピールしていました。
桃がかなり大きい声で「あのぶりっ子ムカつく」とか「男好き」とか言って初めて桃が夏実のこと嫌っていると知りました。
正直私も夏実には、呆れていましたが、その日を境に夏実へのいじめが始まりました。

更新日:2015-08-27 21:29:23

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