• 3 / 3 ページ

櫻宮編 (翔side)

カズ・・・

やっぱり心細かったんだろうね

怒られると思ったけど

来て良かった・・・



甘く・・深く・・重なる唇に

縋りつく様に回された腕・・・



滅多にお眼にかかれない

素直なカズ・・・



そんなカズが堪らなく可愛くて

愛おしくて・・・



俺の宝物を

包み込むように抱き締める



「・・・どうして来たの・・・

今日は早くからロケがあるって言っておいたでしょう?」



唇が離れれば

強がってみせるカズ



でも・・・

俺にはもう通用しないよ?



「ん・・・?

カズが呼んでいる様な気がしてね・・・」


「何言ってんの

そんな訳ないじゃん」



そう言いながらも

俺にしっかりとしがみ付いてるカズ・・・

本当に可愛い(笑)



「そう?

でも・・・俺がカズに逢いたかったんだよ

だから・・・許して・・・?」


「・・・仕方ないなぁ

翔ちゃんは・・・」


「うん、ごめんな・・・」



素直じゃなくて

天邪鬼なカズ・・・



でも本当は誰よりも優しくて

傷付き易くて繊細で・・・



そして淋しがり屋で

俺に甘いカズ・・・



「アイシテルヨ」


「ばか・・・」



再び重なる唇に

俺の掌はカズの素肌を彷徨い始める



時間がないしあまり無理はさせられないけど

きっとカズは赦してくれる・・・



だから

このひと時をカズと共に・・・














Fin


更新日:2015-08-06 09:38:11

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook