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始まりは突然に・・・

『工藤さん、工藤さん、ご結婚なさるって本当ですか?』

『今朝のスポーツ新聞はご覧になりましたか? ご結婚は事実でしょうか?』

『工藤さん、お相手はどんな方ですか? 一言だけでもお願いしますよー」

『失礼ですが、工藤さん、お相手の女性の方は妊娠していらっしゃるのでしょうか?』

ひっきりなしにレポーターから寄せられる質問の数々。
カメラマンから浴びせられるフラッシュの嵐。

工藤新一がドラマの撮影を終えてスタジオから地下の駐車場に降りてくると、
大勢のレポーターやカメラマンが新一を待ち構えていた──。

サングラスで隠された新一の眉間には皺がより、うんざりした顔で、
建物の出入り口にマネージャーが車を寄せるのを待っている。

待つこと数分、シルバーのワンボックスカーが出入り口に止められると、
新一はレポーターやカメラマンの輪をかき分けて車の方へと歩いていく。

そして、ワンボックスの後部座席のスライドドアを一気に開けると、
さすがイケメン俳優、華麗な身のこなしで車に飛び乗った。

なんとか話を聞こうとなおも車に詰め寄るレポーターの一団。

新一は彼らに向かってニッと笑みを浮かべると……

「どうもお疲れ様でした!」

マスコミの質問を蹴散らすように少々厭味ったらしくひと声かけて、
勢いよくドアを閉めた。

すぐにワンボックスカーは発進して都内の外れにある撮影スタジオを後にした。

新一は後部座席のシートにバダンと背中をあずけると、
天を仰いで大きく嘆息する。

今日は朝早くから現在放映中の連続ドラマの撮影に追われ、
撮影の合間にもスタッフや共演者から結婚の話は本当なのかと、
何度も尋ねられた。

新一は必要以上に神経をピリピリと尖らせていたせいで、
心身ともにひどく疲れていた。

「はあー、まいったぜ」

「本当ですね、どこから漏れたんでしょうかね」

更新日:2017-02-03 01:05:27

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